昭和5年7月日本海軍から有る艦艇の競争試作の要目が発表された。
それは要約するとロンドン条約の上限排水量までの軽巡洋艦を作れ、隻数・艦型は自由と言う前代未聞の物で有った。
その要求に各造船所は頭を悩ました、もちろんそれは彼の勤める造船所にも届いていたのである。
その要目を見た瞬間、彼の上司は凍りついたと言われている。
しかし、5万トンもの艦艇を一手に引き受けることが可能なこの提案は造船所上層部にはかなり「おいしい」話ではあった。
そして彼の造船所でも競作へ向けた設計が開始された、その中で彼だけは喜々として設計をしていたらしい。
彼は連日連夜、自分の部下の職員たちと不眠不休で3隻の軽巡洋艦の図面を仕上げるまでにこぎつけたのである。
彼は特徴的な3種の艦艇を見て「より取りみどり好きなのを選べるな」と言ったそうである。

 

 

彼はこれらの3隻の中で丙型をえらく気に入ってたらしく、実際に海軍へ提出した
甲型4隻+乙型2隻+丙型1隻
は実は部下の案で彼自身は、甲型1隻に丙型10隻や丙型12隻の「軽巡洋艦の水雷戦隊」を考えて、丙型にも強雷装型や偵察機のみ搭載型等を設計していたらしいが余りの奇抜に驚いた部下の
「主任の意見は余にも先進的過ぎて世間が追いついていません、次の競作が行われるまでに海軍へ主任の構想を浸透させましょう、その為には今回の競作で採用されるのが絶対条件です」
と言う意見を聞いた彼は「仕方が無い今回は普通に行くか」と言って渋々比較的まともと言える部下の案に切り替えたらしい。
後にその部下は船団護衛艦艇を一手に設計し日本を代表する設計士となるのであるが、それはまた別の話である。



仮称8500t型軽巡洋艦(甲型)
基準排水量:8500t
満載排水量:11850t
全長:192m
全幅:19.0m
機関:4軸減速タービン10缶13200馬力
燃料:重油2280t
速力:35.5kt
航続距離:9000浬(14kt)
武装:60口径15.5cm3連装砲4基
   48口径7.6cm高角砲連装9基
   25ミリ機関砲3連装10基
   61cm魚雷3連装発射管2基
 爆雷60発
 水上機3機



仮称6500t型軽巡洋艦(乙型)
基準排水量:6500t
満載排水量:8700t
全長:162m
全幅:15.0m
機関:4軸減速タービン8缶120000馬力
燃料:重油1400t
速力:37.0kt
航続距離:5500浬(18kt)
武装:60口径15.5cm砲連装3基
   48口径7.6cm高角砲連装3基
   25ミリ機関砲3連装15基
   61cm魚雷3連装魚雷発射管3基
 爆雷60発
 水上機2機


仮称4000t級軽巡洋艦(丙型)
基準排水量:4000t
満載排水量:5300t
全長:152m
全幅:13.0m
機関:3軸減速タービン8缶72000馬力
燃料:重油1000t
速力:37.0kt
航続距離:5500浬(18kt)
武装:5014口径砲連装2基
   同単装2基
   25ミリ機関砲3連装9基
   61cm魚雷連装魚雷発射管2基
   爆雷90発

 


どうも久しぶりの競作への参加になった佑輔です。
今回の作品は最上・阿賀野・夕張の殆ど丸写しで、余り面白みがありません(汗)
今回の作品は自分の好きなこの3艦種を使おうと言う事で絵を要目は結構早めに出来たのですが、解説を書くのに手間取りました。
次はちゃんとした解説が出来るように頑張りたいと思います(ZONEを聞きながら)