川崎・キ75

ドコが川崎?
全長12.03m 発動機ハ140 / 液冷倒立V型12気筒
全幅14.6m 離昇出力1500hp
全高2.3m 速力670km/h(計画値)
乗員2名 航続距離4000km(増漕込)
武装7.7mm旋回機銃1丁
爆弾500kg(最大過荷) (C)Amagi

《先頃完成したキ46二型は優秀な成績を示しつつあるものの、今後の敵戦闘機の発展を考慮し、 何よりも優速をもって敵重要拠点への偵察任務を遂行可能な機体を要求する。 なお、高空性能も優秀であることが望ましい。》

こんな要求書が川崎に舞いこんだのは昭和16年5月。 丁度この頃、同社にはレシプロ最高速実験機のための実験機がキ78と言う名前で発注されていました。 しかし、このキ78は高速度実験機であって実用機ではありません。 なによりキ78では軍の要求に有る航続距離を満たす事は殆ど不可能です。 そこで、この機体に用いられているエンジンの経験を元に製作されるであろうハ40改型の使用を見込んで、 新規に機体が製作されることとなりました。

機体は、偵察機と言う性格上、視界を広く取るべく操縦席と航法士席を機首に設け、透明風防を大きく取って展望性を確保しているのが一番の特徴です。 そして主翼は外翼のみ前縁が直線で後方が前へテーパーした形となっています。 これは内側から外側への気流が発生することによる翼端失速を防ぐ効果があると言われています。 なお、高速力を求めて翼面荷重を大きく取ったため、 失速速度が高くなるのを防ぐべく親子式フラップや主翼前縁にスラットが設けられました。

こうして機体の設計は順調に完了し、木型審査も無難にパスした同機でしたが、一つだけ弱点が存在していました。 それが、エンジンだったのです。 搭載の見こまれていたハ40改型のハ140は明石工場で設計・製作が行われていました。 ところが、同じハ140を搭載したキ61-II共々エンジントラブルが頻発し、審査が難航すると言う失態が待っていました。 とは言え、キ61と同様にエンジンさえ回れば良い機体で、試作1号機にハ40を搭載して行った試験では軽く600km/hを上回る好成績を残しています。


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