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某社にて・・・ 華麗なる設計技師・山田:「ヒダンケイシ?」 麗しの設計技師・田中:「そう、被弾径始。車体に傾斜を付けて防弾効果を増そうって発想さ」 山田:「なんだ、傾斜装甲のことか。んなのうちの陸軍じゃずっと前からやってるじゃない」 田中:「まあ近いけどね。でも、今までのは必ずしも飛んでくる弾に対して有効な角度とは言えないんだな、これが。しかも、一部は垂直装甲のままで徹底されてないしね」 山田:「ふーん・・・。じゃあ、より正しいのってのはどこで調べたんだ?」 田中:「ボクもよくわかんないんだけどさ、一応はドイツからの情報ってことになってるらしいよ」 山田:「やれやれ、またドイツかね。ホントにドイツの戦車技術ってそんなに優れてんのかなぁ・・・」 田中:「まあ、うちの陸軍よかマシってことで。でも、ホントはロシアが先で、ドイツはそれをパクッたらしいんだけどもね」 山田:「ほう〜。ロシアさんもやるもんですな」 田中:「何だか『T34』ってのがそれを本格的に採用した最初の戦車らしいよ」 山田:「はいはい、聞いたことあるそれ。RRのやつね。結構いいらしいじゃない」 田中:「そうらしいねぇ。しかも、ヤツらときたらそいつを一月に千輌も作ってるらしいし」 山田:「せ、せ、せ、千輌〜!???・・・・・うちの陸軍全部じゃないの、それ」 田中:「ホントだよねぇ。うちってば、そんな国と本気で戦争やるのかなぁ〜?」 山田:「うーん・・・。ほら、歩兵は強いから」 田中:「そうかなぁ・・・。まあ、とにかくその被弾径始ってやつを全面的に取入れて今度の戦車を設計しようってわけさ」 山田:「ほいほい。なるほどなるほど。うん、いいってんならやってみる価値はあるんじゃないの」 田中:「で、その設計案を昨日徹夜で考えてきたのさ」 山田:「なんだ、早く言いなさいよ、それ。・・・やったね、楽できる(ボソッ)」 田中:「うん?なんか言った?」 山田:「い、いや何でもないよ。それよか、早くそれを見せてちょ」 田中:「はいよ・・・・・・・さあ、これだ!」 山田:「おっ!?かちょいいじゃん!」 田中:「でしょ?」 山田:「うんうん、いい感じ、いい感じ。んじゃ説明してよ」 田中:「ほい来た。・・・まず、開発期間の短縮と車輌重量の低減を狙って車体は開発中のチトのものを使う」 山田:「ほうほう」 田中:「しかし、そのまんまデカいカト砲を載せると車内スペースがなくなっちゃうのと、これまた車輌重量の低減を狙って、駆動方式はFFだ」 山田:「おお!・・・ま、正しいな」 田中:「んでもって、副武装が2つなんてやっかいな仕様があるから、そいつらは全部砲塔の中に入れる」 山田:「なに!?・・・スペース足りんのか?」 田中:「しかし、そのまんまじゃカト砲のおかげで砲塔スペースがなくなっちまうので、弾は全部FFにしたことによって空いた車体後部に入れる」 山田:「おお〜!」 田中:「そうすることによって、チリほどは砲塔をデカくしないで済むわけさ。まあ、カト砲自体がデカイから、ある程度デカくなるのはしょうがないけどね」 山田:「ははあ、普通の砲塔の位置だと射撃時の機動性が悪くなるから、より弾に近い位置へと砲塔を後ろに下げたんだな?」 田中:「ご名答。まあ、FFだから、重量バランスを取る意味もあるけどね」 山田:「ふむふむ。で、副砲は何にするんだ?」 田中:「37mm程度の対戦車砲や戦車砲じゃ機動性に劣るし、結局はカト砲のおかげで砲塔内スペースにはあまり余裕がないから、ここはイッパツ飛行機用に開発中のホ155 30mm機関砲を使おうと思うんだ」 山田:「おお!そりゃまた大胆な!」 田中:「そうすれば、弾はベルト給弾だからね。射撃手や装填手にいらん弾込めの負担がかからなくて済む」 山田:「そこまで考えたかね。でも、ホントかなぁ・・・」 田中:「で、それを砲塔左側に銃座型で搭載する。ほら、アメリカのM3中戦車の75mmみたいにさ」 山田:「ほほう、なるほど。そりゃ機動性が高そうだ」 田中:「まあ、まだ試作中のものだからなんとも言えないけど、それはカト砲も同じだからいいでしょ」 山田:「ふむふむ。で、操縦系統は?」 田中:「操縦手はエンジンと砲塔の間の車体左側。そんで、右側に燃料タンクを入れる」 山田:「ほうほう。いい感じだね」 田中:「で、正面のハッチは、エンジンとミッションの点検用のものに限定する。操縦手の前には横長のスリットだけ」 山田:「うわっ!間にエンジンがあるわけでしょ?視界悪そうだなぁ・・・」 田中:「いや、そのスリットを使うのは戦闘時だけ。普段の走行時には、操縦手上部のハッチを前方に起こし、そこから顔を出して操縦するのさ」 山田:「おお〜!素晴らしい!」 田中:「でしょ?」 山田:「うん、なんだかイケそうな気がするよ」 田中:「でしょでしょ?」 山田:「うん、これでいこう!いいですよね主任?・・・主任!、主任ってば!」 魅惑の設計主任・佐藤「ふあぁぁぁ・・・・・・ん?・・・まあ、いいんじゃないの。やってみれば?」 田中:「おお!やったぜ〜!」 このような、厳密な検討の末、仕様は決定されたのだった。 そしてこの後、この戦車が日本陸軍をして「驚異の戦車」呼ばれることになるのである。いろんな意味で・・・。 ![]() 前上方から見たイメージ 諸元 全長:6605mm 全幅:2868mm 全高:2910mm 重量:35.5t 乗員:5名 〈武装〉 主砲:試製10糎対戦車砲(カト砲) 105mm×1 副砲:ホ155-1 30mm機関砲×1 7.7mm機銃×1 最大速力:時速35km 最大装甲厚:100mm(車体前面)40mm(砲搭側面) 航続距離:200km エンジン:BMW 液冷V型12気筒 500hp 胃袋3分の1からのコメント: あけおめ。ことよろ(笑)。 今回は、ちょうど学研の太平洋戦史シリーズ「戦車と砲戦車」用に描いた戦車の画像があったんで、「これを組み合わせれば楽勝だぜ〜!」・・・のはずが、根っからの病気ぶりが出て細かいことにこだわっていたら、結構時間がかかっちゃいました。(^_^;;;;; 特に、「戦車と砲戦車」には描いてなかったキャタピラなんぞを描いたりしたもんだからいやもう・・・。ここでも病気ぶりが遺憾なく発揮されて、チハ用に描いてあったのを使わずにわざわざ別に描くし・・・。 ただ、作画を依頼されたBLACK WINGさんの作品と、基にした車輌が同じだったせいで画像を共有化できたのが楽っちゃ楽でしたけどね。 それにしても、もう少しお勉強しないといけませんね。色々とツッコミどころ満載って気がしてます(^_^;;;;; |