アメリカ海軍 艦上戦闘機 リパブリック XNF−2

諸元
全長 : 13.01m
全幅 : 16.77m
全高 : 4.11m
翼面積 : 38.46u
自重 : 4,800kg
全備重量 : 7,200kg
発動機 : ライトR2600-8
空冷星型複列14気筒、離昇出力1,700hp(1,450hp/3,658m)
最高速度 : 596.9km/h(3,658m)
562.4km/h(SL)
巡航速力 : 370.4km/h
海面上昇率 : 1,411m/min
航続距離 : 2,037km
武装 : 12.7mm機銃×4(機首)
(または20mm機関砲×4)
乗員 : 1名
(XR2600-10使用の場合 他の諸元は-8と同じ)
発動機 : ライトXR2600-10
空冷星型複列14気筒、離昇出力1,700hp(1,350hp/5,330m)
最高速度 : 614.8km/h(5,330m)
(R2600-20使用の場合 他の諸元は-8と同じ)
発動機 : ライトR2600-20
空冷星型複列14気筒、離昇出力1,900hp(1,900/3,658m)
最高速度 : 668.9km/h(3,658m)
588.6km/h(SL)
海面上昇率 : 1,618m/min
リパブリック社が製作した海軍向け戦闘機。空力抵抗の軽減化によって速力向上を図った意欲作。
発動機冷却気と排気をナセル後端からまとめて放出することによって強力な推進効果を得ようとした大型のナセルが特徴的な機体でもある。
このナセル配置は、後に陸軍向けの試作戦略偵察機XF-12レインボーにも流用されている。
航空技官Y:空力抵抗軽減を意識しすぎたせいか、延長軸&ダクテッドスピナー&強制冷却ファンで、
かなり複雑で故障の温床になりそうなシステムを構成してるな。
航空技官N:えと、延長軸採用ってことは、発動機も特別製ってことになるんだよね?
それもいろいろと問題を抱え込むもとになるよね。
航空技官Y:まあ、そういうことだ。
複雑で故障しやすい問題を抱えた替わりに、性能のほうはなかなかのものに
仕上がってる。
航空技官N:R2600-8で最大速力596km/hも出してるんだね。
要求仕様には達してないけれど、-8使用機としては立派なものだよね。
排気タービンも使用してないわけだし。
航空技官Y:大体にして、艦戦で排気タービン使用なんて邪道だわな。
艦戦のそもそもの役割ってなんだ?
航空技官N:えと、制空、護衛、迎撃・・・・
航空技官Y:違う。
根本的なことだ。要は味方の爆撃機/攻撃機を敵艦隊攻撃に送り込むこと、
そして敵爆撃機/攻撃機による味方艦隊への攻撃の阻止だ。
空戦なんて、そのための手段にしかすぎない。
航空技官N:えと、雷撃なら殆ど海面高度での行動になるし、
急降下爆撃にしても大して高い高度で実施するわけじゃないから・・・・・・
それに対応した性能を要求するなら、
高高度性能を高くしても意味が無いってこと、なのかな。
航空技官Y:そーゆーこと。
それなら排気タービンを使用して高高度で要求速度を達成させるより、
たとえ要求速度に達していなくても、低高度で可能な限りの速度を追求するほうが
正義なわけだわな。
航空技官N:そのための排気推力効果を狙った設計なんだね。
排気タービンを使っちゃったら、排気推力効果はかなり小さくなっちゃうもんね。
航空技官Y:うん。それに排気タービンは重いしね。
この排気推力効果を高めるために、この機体は相当な無茶をしてるぞ。
強制冷却ファンで増速された冷却気の効果も利用するため、ナセルの内部は
基本的にがらんどうになっている。
航空技官N:あれ、着陸脚は?
航空技官Y:内翼下面に、斜め後方に捻りこむ形で収納してる。
このせいで、内翼部の燃料収納容量は極めて小さくなっている。
航空技官N:要求航続距離を達成するための燃料を確保するために、主胴体内部に
多量の燃料を抱え込んでるんだね。
うにゅう、このせいで機体内の収納スペースに殆ど余裕がないよ。
航空技官Y:空力性能を追求したせいで、もともと細身で内部容量に余裕のない機体だからね。
仕方がないと言えば仕方の無いことだ。
航空技官N:機主胴体中央は燃料スペース、内翼部も着陸脚収納部と燃料スペース。
必然的に、武装は機首集中だね。
航空技官Y:そうだな。
つまり三車輪式着陸装置は無理。伝統的な尾輪式になる。
この時期の艦上機としては、こっちのほうが無理がないだろうしね。
航空技官N:でも、着陸時の正面視界が悪そうだよ。
三車輪式にしておけば多少は視界が改善できたんじゃないのかな?
航空技官Y:前述の通り、この着陸脚配置は必然なんだ。
空力/速力のためには視界なんて些細な問題だわな。
航空技官N:あ、言い切っちゃった(汗)
航空技官Y:さて、社内番号XNF−2の試作機だけれど、
初号機の初飛行は1941年11月。R2800-8搭載だ。
全開高度が低いせいで、要求速度には達していない。
航空技官N:でも、海面速度と上昇力は凄いね。
F4Uの戦後型に迫る勢いだね。
航空技官Y:まあ、双発機だからね。
XF4Uと並行試作のXF5Fなんて、この時期に616km/h(SL)を達成してるしね。
航空技官N:なんだ。まだ上が居るんじゃない(笑)
航空技官Y:上昇力は勝ってるけれどね。
上昇力なら後の双発艦戦F7Fにも勝てるぞ。
航空技官N:んで、要求速度を達成したのが半年後に初飛行した弐号機だね。
航空技官Y:二段二速過給器装備で全開高度の上昇したXR2600-10を装備した機体だ。
要は高度が上がって空気抵抗が減った分、速力が向上しただけの話だな。
航空技官N:でも-10は、結局試作のみで量産されて無いから・・・・・・
航空技官Y:うん。要求速度をクリアした弐号機も、量産ベースにはなれなかった。
この時期量産するなら、要求速度はクリアできてないけど-8搭載機だろうね。
航空技官N:本命は-20搭載機?
航空技官Y:そういうことだ。やはり1,900馬力の効果は絶大だね。
航空技官N:いろいろ問題は多いけど、最後にひとつ述べるだけにしておくね。
航空技官Y:ん、なんだ?
航空技官N:えとね、腕の良いテストパイロットなら問題ないと思うけど、
着艦時にロールの傾きが大きいとね、すぐにプロペラが飛行甲板を齧っちゃうんだよ。
航空技官Y:ヨクたんクラブへの入会は命懸けだな(汗)
航空技官N:あ、ごめんね。もうひとつだけ。
航空技官Y:今度は一体何なんだ?(怯)
航空技官N:えとね、要求仕様はXF4Uのバックアップだよね。
このXNF-2って、XF5Fのバックアップだとしか思えないんだけど(をぃ