
| 要目(1940年、計画時) 基準排水量:26,900t 満載排水量:34,300t 全長:257.5m 全幅:28.3m 喫水:9.1m (飛行甲板:256.0m×47.2m) 主機:B&W製重油専焼ボイラー8基 GE製蒸気タービン4基 4軸 出力:150,000HP 最高速度:32.0kt 航続距離:15kt 16,9000浬 兵装:12.7センチ38口径単装高角砲 8基 8門 40ミリ四連装機銃 8基 32挺 20ミリ単装機銃 46基 46挺 搭載機:常用90機 補用10機 射出機:3基(45メートル、油圧式) |
| ・・・・・ 概 要 ・・・・・ シャープスバーグ級は、第2次世界大戦の勃発とそれに伴う海軍の拡張にあわせて計画された大型空母(攻撃型空母)である。 それまでのレキシントン級、ヨークタウン級といった空母での運用実績を踏まえて計画された大型空母で、5個飛行隊(約100機、予備機を含む)の運用を可能とするためヨークタウン級より4割ほど大型化し、基準排水量で27,000トンになった。「抜本的新型空母の計画」という要求に答えた物だけあって、サイドエレベーター、アングルデッキの採用、カタパルト、エンクローズドバウ、そして飛行甲板の装甲化といった近代的な空母としての要素を全てそろえていた事は特筆に価する。 これらは搭載機の大型化を見越した上で尚且つ100機以上の運用を可能とすること、計画段階で存在した「飛行甲板以外からも搭載機運用能力を持つこと」という要求に答えるために設計された物であるが、結果としてシャープスバーグ級の評価を高めることとなった。 本級の特徴の一つとなった装甲甲板は、1000ポンド爆弾の急降下爆撃に対して充分な防御力を持つことを目標に設計され、主要部には3インチ(76.2o)の装甲が張られることとなった。この結果、重心の上昇を防ぐために同時期に計画された非装甲甲板型のプランより船体は甲板1層分低くなっている。 サイドエレベータの採用は装甲甲板に穴をあけることを避けるためと、甲板1層分の減少によって居住区等が格納庫区画を圧迫するため、少しでも格納庫のスペースを広げようという観点から採用された物であるが、運用実績は良好であった。 また、船体の大型化と機関の小型化によってヨークタウン級では実現できなかった魚雷に対する防御も充実し、舷側のベルトアーマーと4層の縦隔壁、3重底を持つことになった。 搭載機の運用を容易にするため、飛行甲板は可能な限り拡張されたが、4個飛行隊を同時に発艦させるという要求を満たす為にはなお甲板の長さが不足すると見られたため、この解決策として大型の機体でも射出可能な新型の45メートル級油圧カタパルト(H4B型)が飛行甲板前端に装備された。 要求項目の中にある「飛行甲板以外からも搭載機運用能力を持つこと」というのは当時の日英の空母が持っていた多段式飛行甲板に対する過大評価の結果である。この要求によってヨークタウン級では格納庫に舷側方向に射出するカタパルトが装備されたが、これは艦の速力や向かい風を利用できないなどの理由で軽量の偵察機程度しか運用できず実用性は乏しい物であった。 多段式甲板の利点は着艦甲板と発艦甲板を分けることができる、2つの甲板から同時に多数の機体を発艦させられるといった点である。これらに対抗するため、シャープスバーグ級ではエレベーターの能力を高める事とともに舷側にもう一基のカタパルトを設置することになった。これによって同時に発艦できる機体を増やそうという物である。 アングルデッキの採用も発艦部と着艦部を分けることによって、無理をすれば発着を同時に行うことを可能にしようといった目的によって採用された。 こうして建造されたシャープスバーグ級は、特に太平洋戦争においてその能力を遺憾なく発揮しアメリカの勝利の立役者となった。戦時中に17隻が、戦後さらに7隻が建造されたことからもシャープスバーグ級の優秀さがうかがえる。戦後は搭載機のジェット化に対応するため、カタパルトの換装やアングルデッキの延長等の改装が行われ、一部の艦は朝鮮戦争、ベトナム戦争でも活躍した。 後に建造されたエンタープライズ、ニミッツといった原子力空母の設計に際してもシャープスバーグ級の設計が生かされている。 |
| ・・・・・製作者の能書・・・・・ みなさんこんにちは。今回もどうにか間に合いました。 ここのところ残業続きだったためになかなか製作時間が取れず、ちょっと中途半端なものになってしまった気もしますが何とか完成にこぎつけました。 イラスト、解説とも細かい検討を加える時間が無かったのであっちこっちにぼろがあると思いますが多めに見てやってください。 例によって少し解説を足しておきますと、今回の基本コンセプトはアメリカにも日英と同時期に装甲空母を登場させようというものです。それまでのヨークタウン級、ワスプ、レンジャーといった空母で不足していた物は何か。その点を考えた時に思ったことは防御力でした。限られた予算と排水量の中で設計されたため、飛行甲板は無論ですが魚雷に対する防御もちょっと低めなのかなといった気がしましたので、その辺を強化した空母を設計しようというのが基本です。 機体の大型化に対応することは無論ですが、これは排水量の制限が緩和されているので船体をそのまま拡張しても何とかなると思いました。特記事項の「飛行甲板以外からも搭載機運用能力を持つこと」に関してはその原因となった多段式空母に対する過大評価と、それに対する解決策として舷側にもう1基のカタパルトを設置するということで勘弁してもらいたいと思います。 (他にアイデアが浮かびませんでした。) アングルデッキに関しては、ついでに描いてみたらいい感じだったのでそのままにしてしまいましたが、やっぱりちょっと暴走気味ですね・・・。 ちなみに艦名のシャープスバーグは南北戦争の時の戦場の名前からとりました。それまでのアメリカ空母は独立戦争時の戦場から名前を取った物が多かったのですが、使えそうな名前が見つからなかったのでこの名前にしてみました。ゲティスバーグでも良かったんですがこっちのほうが響きが気に入った物で・・・。 毎度の事ながら排水量の超過等がおこりそうですが、今回は細かいつめが殆ど出来なかったのでこの点は覚悟の上です。自分では結構気に入っているのですが、皆さんはどう思われるでしょうか? それでは、解説はこのあたりにしておきたいと思います。薬局の月末は残業続きなのでちょっとお疲れ気味の若宮隼(本業は薬剤師)でした。 2002.9.28 |