エクスプロラー級航空母艦

エクスプロラー級航空母艦 ワイバーン

エクスプロラー級航空母艦 ワイバーン

エクスプロラー級航空母艦 諸元:
     同型艦 エクスプロラー、ワイバーン、ロック、エルドラド、ソロモン 他 26隻 
     全長:260m   全幅:31.5m(水線) 37m(飛行甲板最大幅 ただしエレベータ含まず)  
     排水量:27,000t
     機関: ボイラー 8基 4機4軸 150,000馬力
     速力:31.5kt

     武装ほか:
         5インチ高角砲 単装7基
         40mm 4連装機関砲 10基
         20mm 単装機関砲 40基
     
    カタパルト
    飛行甲板上 2基
    格納庫側面 1基

     搭載機 
     戦闘機		36(2)機
     急降下爆撃機	40(4)機
     攻撃機		24(2)機
               ( )は予備機

    

エクスプロラー級航空母艦 について
 日本のワシントン、ロンドン両軍縮条約から離脱により、再び、日米は大規模な海軍力の拡張競争に突入することに
なった。
この拡張計画で、艦隊航空兵力の中核として計画されたのが、エクスプロラー級の航空母艦である。
 1層の格納庫の上に、ギャラリーデッキを挟んで、全通の飛行甲板を設けるなど、基本的な構成は、ホーネット・ワスプ
で培われた空母技術の延長線上にあるが、より航空機の運用を重視した設計になっている。
 格納庫面積を確保するために、格納庫部分の艦幅はパナマ運河通過可能な32mまで広げられ、エレベータは全て
舷側に張り出す形で設けられた。
 また、格納庫へのカタパルトの設置が用兵側から強く求められたが、格納庫面積の確保を優先し、折りたたみ式の
ものが新たに開発され、艦側面に装備された。
カタパルトのシリンダーを中心に、3mづつの甲板が折りたたまれており、使用時はカタパルトを30°外舷へ振り出すと
同時に、折りたたまれていた甲板を展開することで、滑走部分を用意する構造になっている。急速に大型化が進んだ
航空機の運用には、強度が不足しており、インターセプト用戦闘機専用になっている。
 
 飛行甲板についても、航空機の取り回しを最優先に考え、アイランドの大きさを最小限に抑えるとともに、飛行甲板中
央部のスペースを確保するため、砲熕兵装も艦首と艦尾に集められた。
 さらに、左舷後部を着艦用、右舷前部を発艦準備用に、飛行甲板スペースを優先したため、両舷でかなり装備位置が、
異なっている。

  砲熕兵装としては、5inch両用砲、20mm機関砲に加え、新たに40mm機関砲が装備された。これにより、中・近距離の
対空防御火力が向上した。反面、40mm機関砲の大幅な採用により、5inch両用砲は、ワスプ級よりも1門減り、7門になっ
ている。
 このため、40mm、5inch砲は、背負い式にする・艦首尾軸に対して斜めに装備するなど、少ない設置スペースの中で
門数と射界を確保するため、精一杯の工夫が凝らされている。
 それに対し、20mm機関砲は、軽量であることから、5門1セットでパッケージ化され、搭載可能なスペース全てに、設置
されている。

 機関には、4機4軸で、150,000馬力を発揮した。また、新たに高圧缶を採用したため、ボイラーは8基で済み、アイランド
の小型化にも一役買っている。しかし、艦幅を31.5mまで広げたことにより、最大速力は31.5ktにとどまったが、油圧カタ
パルトの性能向上により、航空機の発艦に余裕ができたことから、問題なしとされた。

 防御については、大きくなった飛行甲板に重装甲を施すのは、上部重量が大きくなりすぎるため、各甲板にそれぞれ
少しづつ施して、最悪機関部のみを守る構造とした。主要部の装甲厚は、飛行甲板 3/4inch、上部甲板 2inch、格納
庫甲板 2・1/2 inch。また艦側面水線部には、3 inchの装甲が施されている。

 これら多くの工夫を凝らした結果、常用で100機、運搬なら130機という、1回り大きなレキシントン級と同等の航空機運用
能力を与えることに、成功したのである。

 当初、6隻の予定で建造されたエクスプロラー級であるが、太平洋戦争の開始直後、航空機が大きな打撃力をもつこと
が認識された結果、以降急速に増産が進み、太平洋戦終了時には、24隻の大ファミリーとなっていった。
 

Making of Wyvern
カララン
「いらっしゃいませ、って、なぁんだ、ムクか」
「チャロ。おまえねぇ、なぁんだって、言い方ないでしょ。一応、客なんだし。」
「ハイハイ、何するの?」
「ウィナー。」

コポコポ
「ハイ、どうぞ。」
「うん。」
「なんか、機嫌悪いなぁ。どうしたの、仕事、詰まってるとか?」
「うん。」
「あ、もしかして、また雑誌の仕事?いいの、本業ほっといて」
「うるさいなぁ。趣味の範囲!。」
「まぁまぁ。そう怒らないで。で、今度は何?どんな艦?」
「空母。 アメリカの。」
「空母ねぇ。空母って言うと。あの、飛行機たくさん乗せてる、でっかいハシケみたいな、平たい艦のこと?」
「かなり無茶苦茶な説明だけど。その空母。」
「ふーん、あんな平たいだけの艦、誰が考えても一緒じゃないの?」
「チャロ、お前ねぇ。甲板の上に乗ってるものは少なくても、艦の大きさをどうするかとか、航空機の運用に便利な配置
 か、 いろいろ工夫する余地があるんだ。」
「へーぇ、じゃ、ムクは、どんな艦を考えたの?」

「ポイントは、カタパルトだ。」
「かたぱると?」
「油圧で、航空機をはじき出す、まぁ、パチンコみたいなもんだ。」
「なんか便利そうな機械だけど、艦の形と関係あるの?」
「カタパルトが無いと、航空機は自力で飛び立つ必要があるから、かなりの長さの滑走用甲板が必要になるし、航空機
 の発艦を少しでも楽にするために、艦も風上に向かって全力で走る必要ある。」
「ふんふん。」
「で、カタパルトがあると、滑走距離はカタパルトの長さで十分だし、3、4ノットを必死で稼ぐ必要がなくなる。
 そうなると、艦の長さを減らして、艦の幅を広く取ることができる。」
「艦の幅が、大事なの?」
「航空機を使った作戦では、航空機の数がものを言う。だから、帰ってきた航空隊を収容して、次の航空隊を編成するまで
 は、大忙しだ。使える機体と使えない機体を分けて、使えない機体は修理に回して、使える機体は燃料、弾薬を補給して、
 発艦順序どおりに並べる必要がある。
 格納甲板や飛行甲板の幅に、余裕があれば、前後の航空機の移動が、スムーズになって、準備の時間を少しでも減ら
 せるってわけだ。」
「なるほどねぇ。」
「それだけじゃないぞ、今まで、中央部に配置されていた格納甲板と飛行甲板を結ぶエレベータも、全部側面に移してし
 まう。」
「まあ、確かに、エレベータって、普通は壁際にあるものね。」
「上から見ると、こんな感じになる。」(カキカキ)
「端っこの方は、狭くなってるけど、いいの?」
「いいところに気づいた。幅を確保するのは、航空機の取りまわし易さのためだ。端っこは、航空機の発着艦に必要な幅
 さえあればいい。逆に、この部分に対空用の火器を集める。」
「ふーん、軍艦にしては、武器が少ないみたいだけど。いいの?」
「チッチッチッ。いいか、チャロ。空母の最大の武器は、航空機だ。それに、この艦はアメリカの空母だ。」
「だから?」
「軍縮条約が、反故になった今。護衛用の駆逐艦なんぞ、作り放題だ。長射程の高角砲なんかは、護衛艦に装備すれば
 いい。 戦艦のような大型艦ならまだしも、駆逐艦のような小型艦なんか、小さな造船所でも十分造れるから、アメリカ
 ならあっという間に、何十隻も造ってしまう。近接防御用の機関砲は、削れんが、高角砲なんか無理してたくさん積むこ
 とは無いというわけだ。」
「あ、なるほどぉ。」
「どうだ、完璧だろ。」

「で、何が問題なの?」
「へっ?」
「へっじゃないでしょ。問題があるから、機嫌、悪かったんでしょ。」
「くっ、うー。格納庫カタパルト。」
「格納庫カタパルトぉ?」
「つまり、いざってとき格納庫からでも、発艦できるカタパルトが、多分求められる。」
「飛行甲板から、飛び立てばいいものを。なんでそんな面倒なこと。」
「つまり、敵航空機に攻撃されたときに、発着艦作業中で飛行甲板が混雑してても、迎撃機を発艦できる。
 昔は空母は、みんな2階建てや3階建ての飛行甲板を持ってたもんだ。」
「昔は、ってことは、いまは無いんでしょ。」
「それは、結局格納庫や、飛行甲板の面積が減って、肝心の航空機の搭載数が、減ってしまうからだ。
 別に要求そのものが無くなった訳ではない。」
「つまり、格納庫の面積を減らさずに、カタパルトを装備したいってことね。」
「そういうこと。」
「だったら、ベッドみたいに、使わないときは折りたたんで、しまっておくようにしたら。」
「あのなあ。カタパルトていうのは、真ん中に油圧シリンダが走ってるんだ。折りたたみなんて、無理、無理。」
「うんじゃ、縦に折りたたむ。」
「お前ねぇ。いや待てよ、巡洋艦のカタパルトみたいに、旋回式にして、・・・・・油圧モーターは固定でいいから・・・
 装備位置は、・・・・ ブツブツ」
「あ、固まっちゃった。」
「うん、うん、いけそうだ。 あ、はぁー。」
「何、何か問題あるの?。」
「いや、カタパルトの問題は解決なんだが、もう一つ。」
「まだ、あるの?」
「パナマ運河。」
「パナマ運河がどうかしたの?」
「アメリカは、大西洋と太平洋の両洋に、艦隊を展開する必要がある。つまり、すばやく艦隊を、移動させるために、
 パナマ運河を通る必要があるんだが、パナマ運河の幅は、33mしかないんだ。だのに、今度の空母は、幅を広げたい。
 機関砲を、艦側面に取り付けるスペースが・・・・」
「護衛艦に、守ってもらうから、武器は少なくてもいいんじゃなかったっけ?」
「それは、射程の長い高角砲の場合。近接防御用の火力は、削れん。」
「うーん、それは難しいわねぇ。 あ、ねぇ、ねぇ、プレハブにしたら。」
「プレハブ?」
「そう、倉庫なんか、はじめから分解・組み立て式で、用意してあるのがあって、組み立てるのに1日もかからないわよ。
 同じ様に、最初から簡単に分解・組み立てように、設計しちゃえばいいんじゃない。 別に、運河通過中に、戦うわけじゃ
 ないんでしょ。」
「あのなぁ、プレハブじゃ強度が・・・て、ちょと待てよ、ユニット一つ一つが小さければ・・・・、どうせ通過後に補給は、必要
 だし・・・・、飛行甲板の幅もこの手で・・・・」
「もう、また、固まる。」
「うん、いけるそうだ、いや、いける! ありがとう。!!チャロ!!」

カララン

「ありがとうって、ちょ、ちょっと、コラ、ムク、この馬鹿。コーヒー代払えー。」

ウィナー コーヒー