[諸 元]
全 長:8.19m
全 幅:9.7m
全 高:4.45m
自 重:2769kg
全 備 重 量:4250kg
エ ン ジ ン:BMW845A(1,800馬力)×1
最 大 速 度:685km/h
上 昇 限 度:10,500m
航 続 距 離:1,500km
武 装:20mm×4
乗 員:1名
[概 要]
1.低迷する性能
1940年にドイツ軍はBf109の後継となる機体を各社に発注した。
これにメッサーシュミット社はBf109を正常進化させたMe409でこれに臨む
事となった。
この機体は109の欠点であった主脚構造の脆弱さ、航続距離不足、武装の貧弱さを
全面改修し、なおかつ109の構造部材を一部流用して生産性の向上を図った機体とし
ていた。
機体の制作は順調に進み他社よりも早く翌年の夏ごろには試作機Me409V1が完
成し各種のテストに入ったが、その性能は関係者を落胆させるものだった。
原因はエンジンにあった、要求仕様を実現させるため機体の全備重量が4トンに達し
ているのにもかかわらず、搭載されたDB601Nのエンジン出力は1175馬力と2
割弱の増加に留まっていた。
要求された飛行性能を満たすには最低2000馬力が必要だったが、DB603A
は3割近く重くて馬力不足の上、燃料消費量も増加しているため増槽なしの状態では航
続距離は109と大して変わらない機体となる、馬力の条件を満たしているDB606
Aは格段に燃料消費が多く、重量は論外と言えるほど重かった。
41年末にはDB603A搭載のMe409V2が完成しテストに入ったがラジエー
タの大型化と取り付け位置変更による空気抵抗の増加、重量増加による離着陸性能の低
下が顕在化し、要求性能には届かず109のラインを縮小してまで量産に移す意味がな
いと判定されたが、今後の改修の結果がよければ再検討を行うとの但し書きがついた。
臍をかむ思いでこの結果を聞いた担当者は悶々とした日々を送っていた、問題点は判
りきっているのだがそれを解決する手段がないのだ。
彼の要求する小型軽量高出力のエンジンはこのドイツにはない、かといって今更機体
の改修を行っては他社の後手に回る、ここはこれ以上の開発を断念し、109の改良を
続け次の機体の設計に注力する方が懸命である。苦渋の決断を胸に秘め彼は報告を行う
べく上司のもとを訪れた。
彼を迎え入れた上司は苦悩を知ってか知らずか、にこやかな表情で彼に書類の入った
茶封筒を渡した。
手渡された書類を読み進むうち彼の苦悩に満ちた表情がみるみるうちの明るく変貌し
て行く、その書類には彼が望んでいたものが出現したとの知らせだった。
2.日独合作エンジン
1940年日本の駐在武官から一本の暗号文が本国ドイツに向け発信された。
「日本が小型高性能の18気筒空冷エンジンを開発中」
この情報に対して多くのメーカーが冷淡な反応を示したが、ただ一社興味を示したメー
カーがあった。
BMW社である、主力生産を空冷エンジンに転換してから日の浅い同社は技術情報に
飢えていたが米英からの情報は途切れエンジンの新規開発は難航していた。18気筒の
BMW139も正式採用が怪しくなり、一線級のエンジンは801のみと心細い状態で
、ドイツに比べれば日本は技術後進国ではあるが、大半のメーカーが空冷エンジンを主
力としている技術的な蓄積に一縷の望みにかけることになった。
日本との交渉の結果、41年はじめに技術サンプルの発動機2基と図面が中島の技術
者とともに潜水艦によって到着した。
カタログ上のデータではDB603Aと比べ同等の1800馬力の出力ながらエンジ
ン単体の乾燥重量では80キロ軽く、ラジエータと冷却液を必要とするDB603Aに
対する重量当たりの発生馬力では大きく差をつけていた。
前面面積でも冷却系を含めた場合、液冷エンジンに対してさして劣ることも無いこと
が判明しBMW社スタッフは期待に胸を膨らませた。
だが、試験運転を開始したとたん期待はしぼみ始めた、異常燃焼が発生し思うように
出力が上がらないのだ、日本からきた技術者を問い詰めると空燃比とカムプロファイル
の煮詰が足りないことを白状した。
問題はそれだけではなかった、シール機構の不備と加工精度の低さから来ると思われ
る油漏れ、要するに熟成不足と補器類の貧弱さがこのエンジンの特性をスポイルしてい
るのだ。
しかし、いまさらこのエンジンを捨て新規開発を行う時間的余裕はBMW社には無い
、彼らはこの原石のようなエンジンの改良に取り掛かった。
加工精度を上げカムプロファイルの適正値を探る、気化器を止め燃料噴射装置に付け
替え、ほかの補器類もドイツ製の物に変更した。一年間の努力が報われ、発生馬力は1
800馬力を超えMW−50パワーブーストを使用すれば一時的であるが2000馬力
近くまで搾り出すことも可能になった、原石は宝石に変身したのだこうして輝き始めた
宝石にはBMW845Aの名称が与えられ、制式採用されることとなった。
3.変貌した機体
BMW845Aを搭載する事が決定したMe409V2には大幅な変更が施された。
一番苦労したのは言うまでもエンジンの換装だった、幅1メートルも無い胴体に1.2
メートルのエンジンを装備すれば当然大きな段差が出来る。これを大型のフェアリング
で覆うことになったが後に制作されるV3は機体前半のフレームを変更する予定で、こ
のスペースに2門の20mm機銃を胴体側に移動することとなった。
翼は失速特性を良好にするため前縁を一直線としていることが特徴でこれにトレッド
の広い内側引き込みの頑丈な主脚とファウラー式のフラップ、20mm機銃が装備され
た。
また、航続距離を伸ばすため、翼内部には109には無かった燃料タンクが装備され
ているがもちろん防漏タイプになっている。
大幅な改良を施されたV2の性能向上は目覚しく、要求性能のすべてをクリアし採用
が決定、Bf109のラインが順次Me409に切り替えられて行った。
前線での評判も一部のBf109に特化したベテランパイロット以外には評判で、特
に離着陸時の事故が激減したことによる稼働率の向上は万人が評価するものだった、強
化された武装は米英重爆の迎撃に威力を発揮、大戦末期にはMe262の離着陸時のサ
ポートとしてその生産はドイツ敗戦まで続き1万5000機もの大量生産となりルフト
バッフェの主幹機として現在でも内外での高い評価を得ている。
[コメント]
どうも哲セです。
空冷です、それも誉を元にした架空エンジンなんで反則に近いです。
皆さん液冷エンジンで来るかな〜?と考えたので、ちょっと目先の変わったものを出
してみようかと空冷にしてみました。
デザインは空冷のBf109+キ84としたまではよかったんですが、ドイツの使え
そうな空冷エンジンは1トン以上あるBMW801しかないので誉を日本より輸入させ
て搭載としてみましたが、現実には絶対やりそうも無いですねえ。
しかも解説文の半分近くエンジン開発に費やしてるし。
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