昭和15年海軍は、陸上攻撃機と艦上攻撃機の開発を行うことになった。
今回の開発は、山本長官の政治力で最低の使用のみで各メーカーに自由に試作させる
ことで戦力の充実を図ろうとした作であった。
此処に九州飛行機が参加する、其のアイデアだけは破格のものであった。
戦闘機と艦爆と艦攻を一つにして、高速長距離陸上攻撃機まで、兼ねさせると
言う物であった。
メーカーである九州飛行機の主張は、翼を折りたたんだときの
96艦攻より大きい程度であれば搭載できるだろうと。
また、発艦もエンジンの馬力を大きくすることで可能にすればよいと。
但し重量は大きくなるので、空母のエレベータの容量の改造が必要であるが、
其れは、将来の発達のステップにも良いであろうと。
そして、青写真に示したのが、流行の双発長距離戦闘機で、
之に、多目的機能を持たせようということであった
高速双発機の難しさの第1は水平尾翼へのエンジン気流の干渉であることを調べてき
た。
技術者の一人は言った、「だったら、水平安定板を、尾翼にしなければ良いと。」
「無尾翼機にするつもりか?難しいし時間がないぞ」
「いや、言うより見てくれ」
そして、一枚の写真を示す、ドイツのエンテであった。
「カナードにするのか!なるほど。」
「まあ見てくれ、エンテは操縦席の頭の上に主翼がある、そして、双発の牽引式
だ。」
「ならば我々は、之を操縦席の後へずらし肩翼とする。
可能なら、完全に後ろでなくとも良い」
「エンジンは吊り下げ式、そして、この部分に今までと同じように足を収納する。」
「設計は、其の機体重量を支える在来の強度とすることで簡略化する。というより省
略だな」
「手抜きと言っても良いが、あるものを使おう、前脚の車輪も同じだ。」
「エンジンは、今手に入る最強のものを2基、三菱MK10C(1,900PS)と
する。」
「火星のほうが良いんじゃないか?100Kgも軽くなしPSも100落ちるだけ
だ。」
という意見が出た。
「いや、できたばかりと言っていいようなものだが、同じシリンダを使用していて。
18気筒だからこのほうが、排気量に余裕がある。」
「96艦戦のエンジンの話を覚えてるかい?」
「10何種もエンジンを換えたってな!」
「結局は、平凡なエンジンに落ち着いたわけだ。」
「火星も出来たばかりの時は、問題を起こしたがすぐに解決したし性能も上がった。
そして、信頼性も良かった。だが、火星は、もう性能的に限界だろう!
だがこっちは、まだ十分な余裕があると思う。
どうせ問題を起こすなら、もっと望みのある起こし方をしたい。」
「其の言い方は、面白いな! 確かに、問題は起こらない訳はないし、
それなら、解決したときに性能アップとなりうるエンジンを使うということか。」
其れは沿うであろう。
14気筒1,500PSが1,850PSまでアップしている
18気筒であれば、確実に2,000PSを超えるだろし、
悪くても2,200PSは行くだろう。
「確かに、最低でも問題解決で、余裕のある高信頼性のエンジンになると、
確信できるな」
「では、そう決めよう。」
次に全体のサイズだ。之には制限がある。
エレベータのサイズもあるが、小型空母の飛行甲板のサイズが問題になる。
双発だから幅20m以上になるはずだが、空母のサイズから言うと17mが限度か?
そうなるな、現在の攻撃機の幅16.5mと言うところだろうから。
翼面荷重を下げるために15度〜20度の後退角を持つ三角翼にしたい。
では、97艦攻に近い16mとして、翼面荷重は高くなるぞ。
思い切って、前縁スラットを出来るだけ大きく取る、フラップもだ。
親子型なども検討された。
翼の燃料タンクは、防弾しないが、小さめにして胴体内のタンクを主にする。
翼のは、捨てられない落下タンクだと考えて設計する。
航空魚雷をつんで、高度3,600mに達する分の燃料を翼に搭載する計算だ。
戦闘機で高度4,500まで、緊急全力で迎撃をかけたとき上で空になるように、
勿論、軽量爆装もしてだが
そんなこんなで出来上がったのだが
機体の尻に穴の開く様な変な機構がある、口径が、54Cm。理由?
当然ある・・・・・・
何をトチ狂ったのか、技術者たち水上慣用の53Cm、7.2m、2.7t
なんてのを、搭載対称(魚雷の重量も間違い)に設計してしまったのだ。
技術者たちの立場で弁護すると、愚かな奴ら(用兵者)は、ホントに要求するだろう
し
やるだろう、なら実用性は無くても(愚かな実験でも、)人間(パイロット)だけ
は、
守れる設計をと言うコンセプトらしい。用兵側に不信を持っていたようだ。
そして、テストで本当に載せて飛んで見せたのだから、魚雷はスクリューなど
後部が機体からはみ出していた、流石に関係者全員が、あきれ返っている。
もっとも、其の時の最大速度は、450Km/hていどだが,
空気抵抗のためらしい。爆弾の時は同重量程度で、560を出しているから。
更に、なぜか?水上機規格で設計された、このため流石に化物は論外としても、
普通の800Kg爆弾とかだったら、
巡洋艦等の火薬式カタパルトでも、ぶっ壊す積りならば、発進と言うか射出できる、
と言うおまけがついている。
蝶型フラップのおかげで、運動性もそう悪くはない。
但し、世界の基準では、であるが。
あきれた事に、800Kg鉄鋼弾を積んで急降下爆撃が可能だ。
この場合の投弾高度は、900mに制限されるが。
そして、機首の20mmエリコンFFLが6なのだが、本当は8で設計されていた
過大すぎると二つ減らされてるのだ。弾は、各60だが、すぐに100にされてい
る。
エンテから造られていることは見れば判る為、初めから鴨と呼ばれた。
海の鴨と言うことで『海鴨』の愛称で呼ばれたが、
パイロットたちは、嫌がったようである。まあ無理の無いところだろ。
だがこの機は、意外なことに小型空母でも運用できた鵬翔でも通常魚雷を載せて、
飛び立てる為(旧式の火薬式のカタパルトで無理しない程度の力で、
船の中央あたりから打ち出してやればだが)、小型空母からの配備か、
行われていくことになる。
ゆえに、艦隊でもっとも強力な防空戦闘機を持つのが、第一艦隊と言う変な事態にな
る。
巨艦巨砲の理屈から言えば正しくなるのだが・・・・
強力な理由と聞かれるなら、急降下爆撃機に急降下で付いて行ける。
対地攻撃のため下部の20mmは、15度の俯角にまで設定できるようになっている
為
水面すれすれで逃げる雷撃機を追尾射撃できる。
もっとも之は、8基が6基に減った為可能になっただけの話。
などなど、序に複座だから一人は常に後を監視も出来る。
とんでもない状況であった。
量産が、開戦に間に合ってしまったのも運が良い。
開戦時、存在したのは120機内40機が、翔鶴と瑞鶴の爆撃隊に
30機が台南空の戦闘機隊に、残り10機が、各空母の偵察機として配属され
あとは、小型空母に配属された。
15式試験大型艦上戦闘攻撃機”海鴨”11型
エンジンはMK10C(1,900PS)x2
全長12m
幅16m
戦闘機としての全備重量7,200Kg
最高速度680Km/h 7500m
航続距離3,800Km
武装20mmx6(エリコンFFL)
魚雷x1、爆弾2t
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