[VK2002/Rh]
乗員:5名
全長:6.7m/全幅:2.8m/全高:2.75m
武装:60口径50mm戦車砲KwK39×1(徹甲弾30、高速徹甲弾5、榴弾30)
7.92mm機関銃MG34×2(主砲同軸、左右)
エンジン:マイバッハHL120TRM(320HP)×2
最高速度:55q/h
装甲厚:[車体]前上面55o(45゜)/前下面55o(30°)/側面25mm(90°)/後面50o(60°)/上面10mm(0°)/底面12mm(0°)
[砲塔]前面55o(75°)/側面30o(65°)/後面50o(78°)/上面10mm(20°+0°)
全備重量:24t
航続距離:210q
≪開発経緯≫
時は1938年、IV号戦車の開発に対して辛酸を舐めたラインメタル社は、担当会社の指定されていない新たな中戦車の発令に対し、
矢鱈と張り切っていた。しかし、それは難問との戦いでもあった。
まず装甲だが、仕様によると500mの距離で37o戦車砲弾に耐えられる事が挙げられている。当時の37o砲の威力は下図の通りで
ある。
| 名称 |
使用戦車(1938年当時) |
100m |
200m |
300m |
400m |
500m |
| KwK34(t)/40口径 |
LT35[35(t)] |
60o |
58o |
55o |
53o |
50o |
| KwK36/46.5口径 |
PzKpFw.III Ausf.A〜(Ausf.E) |
60o |
57o |
55o |
52o |
50o |
| KwK38(t)48.7口径 |
LT38[38(t)] |
60o |
58o |
55o |
53o |
51o |
これによると、被弾率の最も高い前面の装甲を最低でも50oにする必要が有った。オーソドックスにやったのでは却って他社に株
を持っていかれると考えた彼等は、生産性向上も考慮の中に入れ、車体前面を傾斜した1枚の鋼板にしたのである。奇しくもそれが
後に傾斜装甲と呼ばれるようになるのだが、彼等はそこまで考えが及ぶ筈も無く、そんな事を予想出来る余裕も無かった。砲塔の
装甲は元のIII号戦車を元に、多少大きめのキューポラを取り付けて視界範囲向上を狙った。
次はエンジンである。エンジンは、新規の物を使うと色々試験とかで面倒なのでIII号やIV号が使用しているのと同じシリーズで最
も馬力のある、マイバッハHL120TRM(320HP)を使用する事にした。
所が、此処で問題が発生した。速度が不足しているのである。III号やIV号は最高速度が平均して大体40q/hなのだが、要求仕様は
45q/h以上なのである。勿論、既存の物より重装甲にせざるを得ないのだから、このままでは35〜38q/h位しか出なくなるのだ。
エンジンを換えずに速度を向上させるため、彼等は賭けに出た。1つの戦車にエンジンを2基使うのである。しかも、側面の装甲と
操縦性を考慮して、2基とも横置きにしたのである。そして航続距離を稼ぐ為に主砲弾数を多少犠牲にした。こうして1940年の初め
頃、他社よりいち早くVK2001/Rh(下図参照)として試験に臨む事となった。
走行試験では大成功だった。2基のエンジンを繋げた事が有ってか、仕様を遥かに上回る55q/hを叩きだしたのである。だが、エン
ジンの冷却が間に合わなくて突然火を吹く事があったため、惜しくも落とされたが、他社がまだ出していないのでラインメタル社に
任せる事にしたのである。
社ではエンジン加熱を抑える為、様々な議論が交わされたが、結局の所はエンジンを横置きのまま、砲塔の前後に配置する事で一致
した。1940年の夏頃、VK2002/Rhとして再び試験に臨んだのである。
前のようにエンジンが突然発火する事も無く、砲塔が中央にある事から全体の安定性が増した事により、“Wildschwein(猪)”の名
で生産される事が決定した。
≪あとがき≫
え〜皆様初めまして。Rabenschwarzです。本館の方で多少絵掲で絵(ラフに近い)を描いてます。自分の発想に画力が全然追いつか
ない為、描く前に躊躇して描かないことが多々有る困った人です。描き終えて思ったのですが、真面目に設計すると非常に難しいモ
ノなんですね…。後これの後日談も考えていたのですが、それはまた日を改めて一般投稿の方に回したいと思います。
下はその失敗作となったVK2001/Rhです。
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