猫級警備艦

猫級警備艦 ミケ

台風によって被災したカンゾー島で、救援作業中のミケ

猫級警備艦 諸元:
     同型艦  ペルシャ、ミケ、ロシアンブルー、シャム
     全長:120m   全幅:17m
     基準排水量:4,950t
     機関: ギヤードディーゼル(ディーゼル2基) & ディーゼルエレクトリック(ディーゼル4基+モーター2基) 
       4軸 29,000馬力
      (ロシアンブルーとシャムは、オールギヤードディーゼル 4軸 32,000馬力)
     速力:25.0kt ( ロシアンブルーとシャムは、 26.0kt)
     武装:
         主砲: 6 inch 連装 1基 2門
         副砲: 4 inch 連装高角砲 2基 4門 
         対空火器: 2 pdr 4連装機関砲 3基 12門
         水雷兵装: 21 inch 連装魚雷発射管 2基 4管
     航空兵装:
	カタパルト 1基
	水上機 最大5機
	

猫級警備艦 について
 1930年度艦艇整備の計画の一環として計画されたのが、猫級警備艦の4隻である。
 本来、警備艦は領海内での違法行為の取締りが目的であるから、あまり大型の艦は必要と
しないが、水上機を利用した海洋遭難者の捜索・救援、さらには戦時下には輸送船団護衛に
おける航路の哨戒を求められたことから、航空機の運用能力、長距離の巡航能力が重視され、
艦体も軽巡なみに大型化している。
  しかし、速力は25kt、武装は同じサイズの軽巡洋艦の半分程度で、本格的な艦隊戦への
参加は考えられず、あくまで大型の警備船である。
 また、発注は、本国の位置関係から長距離の巡航能力をを重視した巡洋艦を建造実績の多
い、イギリスへ行われている。技術導入のため、設計と1番艦ペルシャの建造は、イブクーロ側
の技術者も参加してイギリスで行われ、2番艦ミケ以降は国内造船所で建造されている。

 猫級の艦体は、同時代のイギリス巡洋艦と同じく、直線的なフォルムで構成されており、艦首
部に軽いナックルをもつ。また、仮装巡洋艦との砲撃戦を想定してるため、水線部や主要部に
は、2.5インチの装甲が施されている。
 艦上の配置は、大きく3つの部分から構成されている。前部には、兵装の大半とその指揮装
置装置が集中しており、この部分だけ見ると同時代のイギリス巡洋艦とほとんど変わらない。
中央部は、水上機の格納庫となっており、3機分の収容スペースをもつ。カタパルトは、この格
納庫上に設置されており、水上機は格納庫後端のリフトで運び上げられた後、カタパルトで射
出される。後部は、運貨艇や高速艇の搭載スペースとなっており、艦尾にスロープを設けること
で、積載状態のままでの迅速な発進を可能にしている。
 スロープによる搭載艇の発進機能を可能にするため、後部甲板レベルを低く抑えた結果、長
期哨戒時の艦内積載スペースが不足してしまい、格納庫の側面の壁際に倉庫スペースを設け
ている。さらに、格納庫内は幾つかの区画に分けられるように仕切を設けられるようになってお
り、水上機を格納する替わりに、救助した遭難者の収用スペースや救援物資の搭載などに転用
すことができる。後部の搭載艇甲板と格納甲板は同レベル設けられており、舟艇の替わりに水
上機を搭載し、運用することもできる。制式化はならなかったが、スロープ部分に搭載する機雷
敷設装置なども試作されており、この運用上の柔軟性の高さが、猫級の特徴である。
 ちなみに、格納庫の搭載貨物の車両やハンドリフトにより移動を可能にするため、運搬軌条は
甲板上ではなく甲板に埋め込み式に設置されたため、乗組員の間では後部作業甲板は、市電
広場、チンチン(電車)広場などと呼ばれていたという。
 
 機関には、長距離商船用に発展の著しいデーゼル機関が選ばれた。当初イギリス側は実績
のあるスチームタービンを主張したが、イブクーロ側が近い将来ディーゼルが主流になると譲ら
す、デーゼル機関の採用となった。
 内側の2軸を、当時最大クラスの8000馬力機関で駆動し、外側2軸は救難現場での細かい操
艦用に回転の反転が容易なディーゼルエレクトリック式方式を採用した。
 しかし、この選択は裏目となり、、ディーゼル機関の開発は難航、1番艦ペルシャの引渡しまで
に、2年の歳月要することになる。さらに、電気駆動系の効率の悪さから、速力、航続力ともに予
定値に達しないという、不本意な結果に終わる。それにもかかわらず、ディーゼルエレクトリック
のメリットそれほど大きくなく、3番艦のロシアンブルー以降は4軸とも、ギヤードディーゼルとなっ
てる。

 猫級の武装は、速力も遅く、航空機の運用能力を重視した結果、艦隊戦への積極的な使用は
考えられず、武装商船や仮想巡洋艦の撃退を主目的とし選択された。
 猫級の主兵装は、前甲板に備えた一基の6inch連装砲がであるが、艦橋上には英軽巡
Leander級と同等の射撃方位盤を備え、射撃管制力に劣る武装商船に対し、命中率で優位に立
つことを目指している。6inch砲は、ネルソン級戦艦の副砲を改良したもので、当初両用砲目指し
たものの砲の旋回速度や俯仰速度が不十分だったことから、これらの動力部分と装填装置の改
善を志向した。しかし、砲塔重量が重くなりすぎたことから、目標の旋回速度が得られず、結局、
あまり高い評価を得ていない。
 ちなみに当のイギリスでは、軽巡用の6inch砲には、簡素化による軽量化目指したのち、両用
砲化をあきらめている。

 6inch砲の以外の兵装としては、連装4inch高角砲を艦橋両舷に1基づつ備え、さらに2pdr機関
砲とともに1930年の設計にしては、充実した対空能力が特徴となっている。これは、当時の航空
技術の導入に強い関心を持っていた国王の意向に考慮したものといわれていが、一説には、6イ
ンチ連装砲塔が予定重量をかなり超えた結果、当初2基の予定だったもの1基にせざるを得なくな
り、代わりに軽防御の4inchを装備したとも言われている。
らし、

 砲以外の兵装として、両舷に1基づつ魚雷発射管をもつが、これは船体の大きな仮装巡洋艦を
砲撃のみで沈めるのは難しいため、最後に使用する目的で搭載されている。

   
Making Of Mike
 カララン
「あら、いらしゃい、チャララちゃん。 って、どうしたの?ひどい顔よ。」
「あ、うん。ここんとこ仕事たまってて。
 チャロさん、ブレンドでいいから、思いっきり濃く入れて。」
「はいはい。ちょっと、待ってね。」
コポポ
 それにしても、女の子、こんなに遅くまで働かせるなんて。
 ムクの馬鹿は、何してるの。」
「フェイ技師長?技師長なら、ここんとこイブクーロ王国の案件でかかりっきり。
 今度、警備艦を建造するだって。」
「で、ほかの仕事、頭から抜けちゃったわけね。」
「そういうこと。あまけに、警備艦の話は大失敗。
 5000tもあるようなでっかい艦、うちじゃ造れない。」
「そりゃ、災難だったわね。ま、これでもこれでも飲んで元気出して。」
「ありがと。チャロさん。」
「で、どんな艦なの。その警備艦て。」
「無節操!」
「?」
「支離滅裂!」
「???」
「あはは、ごめんなさい。
 でも、簡単に説明できる性格の艦じゃないの。
 たとえば、兵装。
 6inch砲に、4inch高角砲、対空空機関砲、おまけに魚雷発射管までついてる。
 でも、強力な6inch砲や魚雷発射管で、一度に撃てるのは、2門だけ。」
「そんな少なくて、大丈夫なの?」
「同じサイズの巡洋艦に比べたら、ぜんぜん足りない。
 でも、射撃管制システムは、巡洋艦と同じものがしっかりついてる。」
「だって、数が少ないなら、その分、しっかり狙わないと・・・」
「相手も、同じようなシステム持ってたら、同じじゃない。」
「あ、そうか。」
「航空機の運用もそう。
 確かに、速い速度で移動できて、高い所から遭難者の見わたせる飛行機は、遭難者の
 捜索に最適なんだけど。
 この艦は、格納庫の上にカタパルトがあって、わざわざリフトで揚げてから、発進させるの。」
「なんだか、面倒くさそうな方法ねぇ。」
「でしょう。同じレヴェルに設置すれば、そのまま運用できるのに。
 極めつけは、機関にディーゼルエンジンを採用したことよ。」
「ディーゼルエンジン、て。?」
「1920年の初めに、船舶用に使われ始めたエンジンよ。
 燃費がいいから、貨物船用に急速に発達してるんだけど、まだ10年足らずの技術だし、
 いきなり、最大級の8000馬力なんて、一発で開発できたら、奇跡ね。」
「うーん。なんか、よくわからない艦ねぇ。」
「でしょ、つまり、この艦は、使い方じゃなくて、建造することが目的なのよ。」
「どういうこと。」
「つまり、武装は少ないけど、巡洋艦に必要なものは一通りそろってるし、格納庫からリフトで飛行機を
 揚げて使うやり方も、空母の運用法と一緒。ディーゼルだって、この調子で10年も進歩したら、いろんな
 戦闘艦に採用されるかもしれない。
 つまり、これからの戦闘艦に必要な技術が、いろいろそろってる。それを、国産化するのが目的って訳。
 だいたい、なんで発注先がイギリスだと思う?」
「それは・・・、古くからの海軍国だし。」
「違うわよ。チャロさん。
 イギリスは、第1次大戦用に多くの艦船を建造したのよ。 そんな艦の維持費や代艦の建造費に多額の予算
 が必要、それに、新しい技術の開発って、どうしても予算がかかるら、共同開発の話があれば、をむげには
 断れない。
 つまり、技術を手に入れるには、一番いい相手って訳。」
「なるほどねぇ。海軍ってのも大変なのね。」
「ま、この艦でいいところは、後部の作業甲板かなぁ。
 広いから、客船火災のような大量の遭難者が出るような事故でも、収容には困らないし、・・・
 スロープになってるから、救命艇からの移乗も、簡単・・・・・
 くー。くー。」
「チャララちゃん。コーヒー、冷めちゃうけど・・・
 って、眠ちゃったの。
 ま、いまは、お客も少ないし、しばらく寝かしときますか。」