ヘルゴランド級の近代改装




1928年旧式となったヘルゴランド級の近代改装が行われることとなったが、制約が多く造船官達は頭を抱えていた。

領海警備、練習艦任務の兼用については申し分ないしかし特記事項がある。

特記事項:

 (1) 昨今の祖国の経済状況に鑑みて、費用面で大きな期待はできない。

 (2) 但し、工事そのものは雇用創出の観点からして期間、規模ともに大なるも可とする。

 (3) また、連合軍監視委員会からは以下のような要望が出ている。

  ・主砲の口径増大、門数増加は認めない

  ・装甲の強化は不可とする

  ・速力は22ノットを超過しないこと
 (4) (3)の要望を超過する場合は、連合国側の監視をどのようにクリアするかを提示
     すること。
以上のことを考えると大規模な改装は難しく機関についてもレシプロ駆動を交換するにしてもタービン,缶の製造能力が劣っており強行するなら新型巡洋艦の建造計画そのものが危うくなる可能性を秘めていた。

しかし旧式艦であるので新造部品でなくともよかった。

こうなると終戦後 ブルムハルト造船官らが未成艦解体時に各造船所に保管を依頼した解体部品が役に立つときが来たのである。

バイエルン級ザクセン、ウュルテンベルク、マッケンゼン級マッケンゼン、グラーフ・シュペー、又ハンブルクのフルカン社で建造中止になったギリシャ戦艦サラミス、さらにケルン級巡洋艦、又先年解体したヴェストファーレン級の解体部品そして1923年解体した旧ロシア帝国海軍巡洋戦艦ホロディノ級3隻等の部品を利用することとした。

又ソビエトとラパロ条約締結が締結されたのでソビエトより1隻戦艦をスクラップとして譲り受けることとした、かつて3ヶ月だけドイツ帝国海軍の戦艦として使われたことのある、インペラトール・アレクサンドルVであるこの艦は内戦時白衛軍艦として使われ、ヴォルヤと呼ばれており1920年共産軍の勝利によってアフリカのフランス領ビゼルタに脱出し同地で武装解除されていた物でソビエト政府も破損がひどいため引き取らない状態であったので渡りに船であった。早速応急修理を行い波の静かな時期をねらい回航した。

これ等艦の部品を使う為の改装計画が始まった。

全艦を一斉に改装することは海防に穴があき予算的にもつらいため、1隻ずつ順番に改装することした。

まず艦体を3分割し2番3番砲塔を取り外し背負式砲塔化するために電気溶接を多用し新船体ブロックを製造し1番砲塔と艦橋間、6番砲塔と後艦橋間に挿入した、材料は解体材を溶かして流用、タービンはケルン級の物以外直結タービンな為、減速機を新造した。

ヘルゴランドは、ウュルテンベルクの3軸機を流用35000馬力を発揮可能

チューリンゲンは、サラミスの3軸機を流用40000馬力を発揮可能。

オルデンブルクは、ザクセンの右軸左軸を流用し中央軸にケルン級の15500馬力を入れるその結果43500馬力を発揮可能。

これまでの3艦は同一形態になるように改装し機関出力も蒸気流入量を調整し22ノットを超えないようにリミッターをかけることとしおおよそ35000馬力とする。

艦橋は旧艦橋位置に増設し必要な設備を追加する後部艦橋は幅を広げ増設する旧4番5番砲塔は繋止位置を艦尾向きから艦首向きへ変更、煙突は2本に減少、ケースメート式副砲を廃止し旧2番3番砲塔跡に3連装砲塔で装備、砲身は流用、旋回部はヴェストファーレン級より流用、弾薬庫も小改造で流用その隣に3連装副砲を装備、給弾は隣の旧主砲弾薬庫より甲板下から給弾、上甲板上に兵員室を増設、船体舷側にはバルジを設ける、高角砲として8.8cm単装砲4基装備、船体延長部の装甲は解体艦の物を流用、艦首を延長し凌波性改善、艦首下魚雷発射管を廃止、旧副砲砲隔は兵員室に改装(解体艦の舷側等を流用)主砲は殆どいじらず使用する。3艦は順次改装に入った。

オストフリースラントは、船体が触雷等で痛んでいたため1番最後の改装となった為期間も1933年からになり比較的大胆に次期主力艦のテストケースとして改装された、

船体も4分割されそれぞれにブロックが挿入された、主砲は、インペラトール・アレクサンドルVの3連装砲塔を流用し砲身のみ本艦の物を流用した副砲は旧2番3番4番5番砲塔跡にケーニヒスベルグ級と同じ60口径C28・3連装砲塔を搭載、高角砲も8.8cmSKC/32 76口径単装砲5基装備 、艦橋等上部構造物も一新した、

機関は、当初ホロディノ用のフランコ・ロシア社製直結タービン17000馬力に減速装置を新造し使用する予定だったが思った以上に状態が悪かったため大型であるがマッケンゼンのタービン(45000hp)を改造し2軸を1軸にし減速装置を新造中央軸にした両舷軸はケルン級用減速装置つき改良パーソンズタービン機関(15500馬力)を2基搭載した 本艦の機関は蒸気発生量が機関必要出力量に達していないため 普段は中央軸のギヤーを切りフリーとし両舷軸のみで航行する。



搭載ボイラー

ヘルゴランド=ウュルテンベルク用シュルツ・ソーニクロフト式重油専焼缶改造型12缶36000馬力

チューリンゲン=サラミス用シュルツ・ソーニクロフト式重油専焼缶改造型14缶

40600馬力

オルデンブルク=ザクセン用サラミス用ウュルテンベルク用シュルツ・ソーニクロフト式重油専焼缶改造型14缶 43800馬力

オストフリースラント=マッケッンゼン用シュルツ・ソーニクロフト式両面焚重油専焼缶改造型6基36000馬力  ケルン級用シュルツ・ソーニクロフト式重油専焼缶改造型6缶 22800馬力 合計58800馬力



兵装

ヘルゴランド チューリンゲン オルデンブルク

主砲L50/30.5cm連装砲6基仰角16°

副砲C16L45/14.9cm3連装砲4基

高角砲C16L45/8.8cm単装砲4基

オストフリースラント

主砲ロシア製オブコフL50/ 30.5cm3連装砲4基仰角25°

副砲C28L60/14.9cm3連装砲4基

高角砲 SKC/32L76/8.8cm単装砲5基



装甲

ヘルゴランド チューリンゲン オルデンブルク

水線300mm甲板80mm主砲前楯300mm主砲天蓋100mm司令塔400mm

オストフリースラント

水線300mm甲板80mm主砲前楯305mm主砲天蓋100mm司令塔400mm



搭載燃料

重油4000トン

航続力

16ノット/6500浬

速力 公称22ノット 公試時

ヘルゴランド 36000馬力 22.9ノット

チューリンゲン 40600馬力 23.5ノット

オルデンブルク 43800馬力 23.8ノット

オストフリースラント 58800馬力 24.3ノット



兵員

ヘルゴランド 900名

チューリンゲン 930名

オルデンブルク 930名

オストフリースラント 1070名



各艦旗艦の場合司令部要員120名

練習艦任務場合候補生160名

追加乗艦可能



ヘルゴランド

常備排水量29200t全長 203.5m 全幅30m 喫水9.0m

1928年10月より1930年6月までゲルマニア造船所にて改装

チューリンゲン

常備排水量29380t全長 203.5m 全幅30m 喫水9.0m

1930年6月より1931年12月までフルカン社にて改装

オルデンブルク

常備排水量29420t全長 203.5m 全幅30m 喫水9.0m

1931年12月より1933年6月までブローム・ウント・フォス社にて改装

オストフリースラント

常備排水量30990t全長 213.2m 全幅30m 喫水9.1m

1933年6月より1935年2月までヴィルヘルムスハーヘン工廠にて改装



あとがき

こんにちは、今回競作2回目の日奉弾正です。

今回の艦は、解体艦のタービン等を流用しようと考え設計しました。

さらに史実では1937年ビゼルタで解体されるヴォルヤを使おうと決め設定を考えました、

至らないことばかりでしょうが、宜しくお願いします。