諸元(一番艦「ヘルゴラント」28年度改装案)
基準排水量 25,850t
満載排水量 31,290t
全長 177m
全幅 32.5m
喫水 8.85m
機関 CODAS(蒸気タービン、ディーゼル併用) 3軸
出力 96,550hp(タービン68,850hp+ディーゼル27,700hp)
なお、最大出力の公称値はタービンのみの68,850hpとする
速力 26.5kt(公称値は22kt)
航続力 9,800海里/18kt
乗員 1,052名
武装 30.5cm砲(L50) 連装 6基
15cm砲(L45) 単装 14基
8.8cm高角砲 単装 3基
艦載機 無し
装甲 舷側300mm 甲板80mm 主砲300mm 司令塔350mm
同型艦 「ヘルゴラント」「オストフリースラント」「チューリンゲン」「オルデンブルグ」
1928年1月に発令されたヘルゴラント級改装計画に関する運用目的の整理、及び設計試案
運用目的、改装計画背景の整理
1:海軍の現状、及び想定される戦局
発令時点でドイツ海軍の主力はヘルゴラント級以外は8隻の軽巡のみ、かつ軽巡は25年竣工のエムデンを除き
老朽化著しい旧式艦である。ただし、条約の規定上は艦齢20年を超過した艦の代艦建造が許されており、これら
の代艦は予算の許す範囲で建造が可能となる。また、現状で想定される仮想敵国はソ連、当面の課題はバルト海に
おける制海権の問題となり、英仏との軍事衝突を想定した北海での作戦行動は将来の課題となる。
2:ヘルゴラント級と同級が対抗すべき仮想敵との比較
現段階でヘルゴラント級が想定する仮想敵は英仏ソ各国の戦艦戦力。ただし、英仏の超弩級戦艦は性能的に、英
海軍の戦艦陣は数的にも極めて劣勢であり、これらへの対抗は将来の海軍再建時の課題となる。よって、当面想定
すべき相手はソ連海軍、ガングート級及び仏海軍クールベ級。ガングート級及びクールベ級とヘルゴラント級とを
比較した結果は
対ガングート 火力:劣勢 防御:優勢 速力:劣勢
対クールベ 火力:劣勢 防御:優勢 速力:同等
となる。よって、改装する上でもっとも重視されるべき点は火力の向上となる。
3:将来の海軍再建計画とヘルゴラント級改装の関連
同級改装の目的として練習艦任務への対応が挙げられる。また、英仏に対抗する上で新型戦艦は必須である以上
ヘルゴラント改装は新型戦艦建造への布石としての位置づけがなされることとなる。また、海軍再建で新型戦艦の
配備が進行した段階において、同級は英仏の二線級戦艦への対抗戦力となる事が期待されるが、量的な劣勢を考え
ると直接的な対決ではなく、遊撃戦や通商戦を用いた間接的な対峙を想定する事が適切と考える。これに伴い、改
装段階で遊撃戦に必要な速力の向上、及び新型戦艦の乗員を育成するための新型設備の搭載は必須となる。
4:連合軍監視委員会とその対策
本改装は連合軍監視委員会の監視下で行われる物となる。特に、火力及び速力についての制限は本改装を行う上
で大きな障壁となる。また、現段階での海軍再建は監視委員会の警戒を煽るものであり、その点で兆候となりうる
練習艦設備に関しても秘匿する事が望ましいと考えられる。
以上をふまえた上で、以下に改装計画の試案を解説する。
ヘルゴラント改装計画28年度試案
1:改装目的、及び性能向上点の概略
本改装はヘルゴラント級戦艦の諸装備品を近代化する事で30年代におけるドイツ海軍の主力艦としての性能を
確保し、かつ40年代以降を見据えた海軍再建計画における基礎的な技術維持、また再建後の海軍における補助戦
力としての性能を現段階で確保することにある。なお、この計画における主な改装点は
1:主砲塔配置の改良による片舷火力の強化
2:船形改良及び機関換装による速力の向上
3:新型設備の搭載及び乗員居住区画の拡大による練習艦設備、及び長期行動力の確保
以上である。
2:火力
現在の主砲搭載量は連装6基12門、火力は最大で片舷火力8門である。監視委員会の制限下において主砲身の
換装は困難であり、また門数の増加は不可能である。よって、舷側配置になっている4基の主砲塔の内右舷前方と
左舷後方の2基を甲板一層分上に移動することで反対舷への射界を確保する。これによって片舷火力は限定的では
あるが最大10門に向上する。なお、砲塔の仰角については改装の困難さ及び狭隘なバルト海での戦闘を想定する
事から大戦中の改装で向上した16度のままとする。また、艦上スペースの不足を鑑み、副砲はケースメートルの
14門をそのまま維持、航空戦力への対策として8.8cm高射砲を3基搭載する。
3:機関
建造中の新型軽巡洋艦で採用されている高速航行用タービンと巡航用ディーゼルの併用方式を採用する。これに
関しては、左右軸にタービン、中央軸にタービンとディーゼルを採用、巡航時には中央軸のディーゼルのみで航行、
高速航行時には全軸のタービンとディーゼルを併用する形式とする。ただし、監視委員会に対してはディーゼルを
巡航時のみの使用と報告することで公称上の最大出力はタービンのみの出力とする。
4:防御
装甲防御に関しては現状を維持。ただし、舷側に追加したバルジと機関換装に伴う艦内配置変更で水中防御及び
浸水対策を強化する事で全体的な防御力の向上を図ることとする。
5:船形
艦尾の10m延長、艦首の形状変更で抵抗を低減し、速力の向上に役立てる。また、全体的な重量増加に対応し
て2mのバルジを設置、これをもって水中防御の向上を図る物とする。また、艦上構造物に関しては主砲塔の改造
で生じた甲板上のスペースに艦上構造物を設置、これを士官候補生の居住区に当てると共に諸設備を搭載するもの
とする。なお、この艦上構造物拡張は公式には海軍主力艦としての司令部設備の強化と言う名目で行う物とする。
以上、本案をヘルゴラント改装計画28年度試案として提出する。
作者より
皆様お元気でしょうか? ここの所猛烈に気力が不足している明石耕作です。なんか著しくやる気が出ないのです
が、これは一体どうしたことでしょう・・・・・・
さて、本競作。最初に見たとき、何故かザイドリッツ改装計画と勘違いしてしまってぬか喜びしまくったことが妙
に心に残っていたりいなかったり。いや、独巡戦が好きなので。特にザイドリッツが。次点がフォン・デア・タン。
モルトケも当然好きですし、重巡ヒッパーも美しいですな。で、喜んでみたらヘルゴラント。ちょっと萎えです(w
で、やっぱり高速戦艦にしてしまいました。とりあえず、火力はまず弄るとばれる、防御はあんまりあれこれやって
も面白くない(とか言っちゃ良くないですが)。で、長門もごまかしている速力をごまかすことにしました。ここは
新型機関の試験とか機関課乗員の育成とかいろいろとやれるところですし。で、CADASをCODASとごまかす
ことに。そんなことでごまかされるかどうか怪しい物ですが。ついでに言うと、高速航行でディーゼルを廻すのが
CADAS、廻さないのがCODASと言う自分の認識も間違っていたりして(汗 大体、艦尾を10mも伸ばした
時点で速力向上の意図マンマンに見えていますがな旦那ァ
見た目のポイントは主砲配置の改良。平面配置を弄ると艦内配置の変更でえらいことになるので砲塔の上下移動で
どうにかこうにか出来ない物かと思った結果、横向き背負い配置とでも言うべき変型配置になりました。一時は右舷
だけ持ち上げて左舷火力12門、右舷は8門のままとか上下に稼働するエレベーター砲塔とか電波な発想も出てきま
したがそれらは全て無かったことにして一番無難な方法で。
意外だったこと。超高圧缶、まだ先の話なんですね。今回は軽巡エムデンのタービンを3軸分(だからタービン出力
はエムデンの1.5倍)+ドイッチュラントに搭載したディーゼルを4基(半分)巡航タービン代わりに搭載してみま
した。多分故障が頻発しますが、個人的には超高圧缶で大出力、公称で信頼性重視の低圧缶と言うことにしていたのに
故障頻発でホントに公称通りの出力しか出ない、と言う小ネタがボツになって残念至極だったりします(w
さて、今回は気力喪失前におおむねまとまっていたのを何とか形に出しての出品です。本当に、もっと気力が充実
して欲しいのですが・・・・・・次回以降、もっと気合いを入れて参加したい物です。では、その時まで。
2004.1.11 明石耕作
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