
〔性能諸元〕 名称…PzKpFw EG-41 乗員…6名/全長…11.15m/全幅…3.4m/全高…2.56m エンジン…Jumo205E 880HP*1 最高速度…50q/h 全備重量…62t 武装…KwK43 71口径88o戦車砲*1 MG42 7.92o機関銃*2(主砲同軸) 航続距離…400q 装甲厚…30〜180o ******************************************************************************************************************** 〔概要〕 話は、前回(19th)競作後、EG-39登場から始まる…。 1939年、第二次世界大戦勃発。当然、EG-39も主力になるものと思われた。しかし、製造時の高コストと、其の強力すぎる存在は、他とは余 りにもかけ離れすぎていて、外に出される事を許されなかった…。建て前としては、「国内防衛用」とされていたものの、実の所はボツになっ たも同然の扱いだった…。軈て、EG-39の存在は次第に忘れられて行った…。グローテの方はと言うと、自分の設計・開発した物が単なる飾り 物の様に都市に鎮座しているのが口惜しくてならなかった。形式的にはボツでは無いのだから憂えるべき事では無いのだが、本来訓練用に開 発されたI号やII号が前線で活躍せざるを得ない状況なのに、何故、明らかに他を圧する強さを持つ自分の戦車が前線に行けないのかと、歯痒 くて仕方が無かった。 …話は、グローテがそんな鬱念を抱いてから2年後、1941年の事である。 〔グローテ、再び〕 ドイツがフランスに大勝してからほぼ1年後の1941年5月、グローテの所へ1通の手紙が来た。封を開けて見ると、其れは紛れも無く新戦車開 発令だった。彼は断ろうとしたが、其れまでに溜まった鬱念と「重戦車」の響きが彼を再び開発チーム結成へと導いたのである。 〔設計・開発〕 まず、グローテ達は主砲である、後のKwK43のデータを取りに行き、其の砲身の長さに驚いた。以前の主砲よりも長いからである。だが、其れ が車体に収まり切れない程ではないのを確認し、早速設計に取りかかった。だが、この先大きな壁にぶち当たる事になるのである。 後年の通称で、Т-34ショックである。 1941年6月に開始したバルバロッサ作戦により、ドイツ軍はロシアの大地を快進撃していた。Т-34とКВ-1に遭うまでは。この当時主力とし ていたIII号の37o砲や50o砲では大して致命症を与える事も出来ず、肉薄しても撃破されるだけだった。一部からはEG-39の出撃も考え出さ れたが、生産数が少なすぎるのとコストが高すぎるので中々出撃には至らなかった。 軈て、グローテの開発チームにもこの大ニュースは流れ込んできた。他の技術者達が次々と落胆して行く中で、彼は一人笑っていた。やっと 自分の出番が来る、と…。 其れでも開発に遅れが出てきた事は間違い無いが、グローテの意見に同調する者が増えて来た事もまた事実である。其処で、手元に残してお いたEGI-35(19th競作参照)を参考に、新重戦車の設計をし始めたのである。 まず、主砲は長大なKwK43で決まっているのだが、EG-39の様に車体に固定する事はせず、全体を1つの大きな砲塔内に収める事にした。この 結果、全高を低くする事ができ、其の分生産効率も良くなった。外側にゴムのついた今までの転輪では、泥濘地や寒冷地では直ぐ空回りを起 こしたり凍結したりしてすぐ交換しなければいけない状況になってしまう。其処で、ゴムを鋼製転輪の中に埋め込む事で緩衝作用を高め、 キャタピラにゴムが凍りつかないようにした(五月蝿いのが難点だが)。 1942年当時試作中のVI号戦車ティーガーは、戦闘用キャタピラと輸送用キャタピラがあるが、これでは輸送用から戦闘用に換える時に襲撃さ れたらひとたまりも無いのだ。其処でEG-41では、鉄道輸送に於ける横幅の限度に合わせ、全幅を3.4mにした。こうすれば、キャタ換装時に 襲撃される事も無いし、輸送してすぐ行く事が出来るのだ。 問題はエンジンである。ロシアで捕獲したТ-34を調べて見ると、ディーゼルエンジンで長大な航続力を持つと言う。其処で此方もディーゼ ルで行こうと思ったのだが、生憎車両用のディーゼルは無かった。このため、本来航空用のJumo205Eを装備した。この結果、エンジンを丹念 に整備しなければならない手間が増えたが、III号やIV号より遥かに長い航続能力を手に入れる事ができた。もともと大型の車体の為、車体 を改造する事は無かった。装甲は最も厚い正面で180oにも達し、重量も62tにまでなったものの、クリスティー式懸架装置と航空用の強力な エンジンのおかげで、仕様を超える、50q/hを記録した。 これにより、即座に量産命令が出され、IV号E型に並び、優先車輌の仲間入りをする事になった。 …これが敗退する独軍の支えになる日が近づいて来たのだ…。 ******************************************************************************************************************** 〔あとがき〕 え〜、察する人もいるかと思いますが、19th競作から話が続いております(爆) …此処まで丁度いいネタが降って来るなんて事は私自身予想だにしてませんでしたし(笑) ただ…1931年に原型のできた戦車が此処まで変身出来るのかと言われると実は疑問だったりします。まぁグローテは火葬の神なので其れで良 いとして(マテ) まぁ…同じネタが競作で続く事は無いでしょう…多分(汗) 以上、闇属性のRabenschwarzでした〜。 |