ホーカー シーハリケーン

sea hurricane



諸元       
                
全長    9.55m
全幅    13.41m
全高    3.99m
翼面積   26.47u
自重    2,404kg
全備重量  3,424kg
最大重量  3,651kg
発動機   ロールスロイス「マーリン2」
       液冷V型12気筒、1,030馬力
最高速度  498km/h
巡航速度  272km/h
上昇力   8分11秒(高度4,572m)
航続距離  1,909km(燃料満載時)
武装    7.7mm機銃×8(総弾薬数4,000発)
       113kg爆弾2発(通常爆装)
       227kg爆弾2発(最大爆装)
乗員    2名



 何のヒネリもない、ハリケーン複座艦載改修機である。主な改修点は以下のとおり。

  ・観測員席の追加
  ・冷却機の位置変更。顎型冷却機の設置(上記観測員席追加に伴う重心補正)
  ・内翼部拡張(主翼折り畳み機構の追加、燃料槽増設のため)
  ・着艦フックの追加



航空技官Y 何か、ほとんど解説の余地も無いような気がするけど。
航空技官N そんなこと言わないで、ちゃんと解説しようね?
      まず、観測員席の設置は問題ないの?
航空技官Y ハリケーンが鋼管フレームの機体だからね。
      操縦席からふたつ後ろの枠に、上面の張線を取り外して観測員席が設置してある。
航空技官N 機体構造上は問題ないんだね?
航空技官Y 構造上はね。本来この位置に設置されている通信機等が後方に追いやられて
      重心が後ろに下がることになるので、その分冷却機を前方に移設して、
      重心補正を行ったわけだ。



航空技官N えと、次は主翼の拡張だね。
航空技官Y ハリケーンの主翼はもともと内翼部と外翼部で別パーツだ。
      この内翼と外翼の間に、主翼折り畳み機構を継ぎ足そうとしたのが元々の方針。
航空技官N あれ、燃料槽の増設は?
航空技官Y 順番で言えば後からだね。
      観測員席の設置、主翼折り畳み機構などの追加による重量増加、
      それによる翼面過重の悪化・・・・・・つまり失速速度の増加に対処するため
      翼面積の拡大も必要になったわけだ。
航空技官N それで、主翼折り畳み機構の設置とあわせて内翼と外翼の間を継ぎ足して、
      翼面積を拡大したわけなんだね。
航空技官Y そういうこと。ここでやっと燃料容量の話になる。
航空技官N えと、要求仕様に基づく、この機体の必要燃料量の概算は、
      ハリケーン本来の燃料容量のほぼ倍。
      でも、ハリケーンそのものの機体にはそれだけの燃料を追加する余裕がないけど。
航空技官Y そこで主翼拡大で得られるスペースに追加燃料槽を設置したわけだ。
      燃料容量、翼面過重、空力抵抗や上昇力への影響などを考慮した
      「妥協」の結果がこの拡大量だったわけだね。
航空技官N 拡大部分のパーツを継ぎ足せばいいわけだから、ハリケーンとの部品の
      共用部分も多いわけで、その分改修に掛かる手間も減らせるんだね。
航空技官Y 主胴体側も弄る部分が少ない・・・・・・メインフレームはほとんど弄っていない
      わけだから、こっちも改修の手間はかなり減らせる。
航空技官N いくら手間が省けるとは言っても、主翼継ぎ足し部分の翼弦も弄ってないよ。
      相当に手抜き・・・・・・えと、手間を省いているんだね。
航空技官Y ・・・・・・・・・言うな。



航空技官N ところで、いくら手間が少ないとは言え、ホーカー社にこの改修を行う余裕は
      あるの?
航空技官Y どうかな・・・・・・結構厳しいようにも思えるんだが。
      動力銃座付複座戦闘機ホットスパーの設計だって滞りがちだったんじゃ
      なかったかな。
航空技官N ホットスパーって、単発軽爆ヘンリーの設計流用機だよね。
      あれ、そういえばヘンリーもハリケーンからの派生機じゃなかった?
      ヘンリーを、今回の仕様にそのまま使えなかったのかな。
航空技官Y 装備機銃が足りない・・・・・・まあこれは追加すれば済むだろうけど、上昇力が
      結構怪しいような気がするな。
航空技官N ハリケーンの改修よりも、ヘンリーの改修で要求仕様にマッチさせる方向性は
      考えられなかったのかな。
      ホットスパーとは方向性が違うけど、同じ機の改修ならリソースの共用も
      できそうな気がするんだけど。
航空技官Y それを言うならホットスパーのほうを切って捨ててハリケーン改修にリソースを
      集中したほうがいいだろう。
航空技官N でもあまり一機種に集中し過ぎると「親亀コケたら皆コケた」ってことに
      なるんじゃない?
航空技官Y すでに空軍に納入が進んでるハリケーンがコケるって・・・・・・?
      怖いこと言うなよ。
航空技官N えとね、設計作業の余力の問題なら、発動機の開発が遅れて作業がままならない
      新型機を切って捨てちゃえばいいんだよ。
航空技官Y その発動機って、ネピア・セイバーのことか。
      じゃあ新型機って・・・・・・タイフーンを切って捨てろと?



航空技官N 最後にオマケの比較図〜。
航空技官Y 外寸や重量はほぼ同サイズなんだな。
      ・・・・・・どこぞのお馬鹿な艦爆の高性能っぷりが際立って光って見えるぞ(泣)
比較図