大正11年11月29日の陸海軍航空本部協調委員会により川崎航空機は陸軍専用
メーカーとなっていたが協定には戦時には川崎航空機は海軍も使用が可能との条文が
存在した。
昭和十六年六月海軍から次期主力戦闘機開発が各社に出されたとき。まさに日華事変
の真っ最中あり戦時であった。
川崎はキ−60、キ−61両戦闘機の開発が行われていた、そのころ海軍では三菱J
2Mを開発中であり陸海軍ともに両者の新型機に興味があったため、資料の交換を
行った、その際陸軍は四発重爆に海軍の十三試大攻をキ−68として十四試局戦をキ
−65として試作発注をするとの決定がなされた。海軍側は検討した結果、川崎航空
機が開発中の液令戦闘機を原型に十六試艦戦の開発を命じた。
川崎側は当初すでに実機があり作業も進んだキー60液令戦闘機改造ですませばよい
と考えたが海軍側が翼面積が16.6mしかないキー60を嫌い設計中のキー61の
空冷を強く押したため行うことになった。
キー61試作機が飛んだ16.12月以降に空冷可が進み840mmの胴体に118
0mmの発動機を乗せた際にできる段差は胴体から鰭を付けることと、訪独から帰国
した海軍軍人からの話によりドイツ空軍のフォッケウルFW190の発動機周りが大
いに参考にできた。
試作が進むうちに現用の20uの翼面積では翼面過重が150kgを大きく超えるた
め
翼端を1mずつ伸ばし22uの翼面積として計算値として150kgを下回ったが全
幅11mにするために両翼端を1.5mずつ折りたたみ式とした。
本機はキー61の影響から燃料タンクはフェルトとゴム皮膜の対13mm級防弾が成
されているまた発動機の重量がハー40より重いため重量バランスの関係上操縦席後
部の胴体内燃料タンクは防弾鋼板で囲まれ操縦席後部の防弾鋼板もより厚い物が装備
されている。
本機はキー61の頑丈な設計の結果急降下制限速度が850km以上ある。艦上戦闘
機としての艤装は海軍航空本部からの応援で装備している。
十六試艦上戦闘機
機体名 試製飛風
略符号 A7Kw1
製造所 川崎航空機
初号機完成年月 17.6
全幅 14.000m
全長 8.530m
全高 3.700m
翼面積 22.000m
自重 2320kg
正規全備 3320kg
過負荷 3770kg
搭載量 1000kg
発動機
名称 中島NK9B
離昇出力 1800馬力
公称出力 1470馬力/5700m
翼面過重 150kg/u
プロペラ
名称 住友VDM可変節
直径 3.1m
翅数 4
燃料搭載量
主糟 800L 翼内防弾タンク185L×2 胴体内前部
防弾タンク250L 胴体内後部防弾タンク180L
増糟 200L×2
最大速度 638km/6000m
巡航速度 417km/4000m
上昇時間 6000m/5分50秒
実用上昇限度 11000m
航続力
正規 巡航2.5H+戦闘0.5H
過負荷 巡航5H+戦闘0.5H
着陸速度 126km
兵装
射撃 九九式二号固定銃三型二〇粍機銃×2 ドラム給弾式一〇〇発
九七式七.七粍固定銃三型改一型×2 ベルト給弾式七〇〇発
爆弾 翼下 250kg各一発搭載可能
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