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昭和18年8月に迎撃用重戦闘機の試作指示を受けた満州飛行機では、
「20年3月に陸軍の審査を完了すること」という一文を重視し、すでに
実戦デビューを果たしていた「三式襲撃機」を改良して要求に答えること
とした。 しかし、要求仕様は過酷であった。まず、速度性能要求を達成するために、 エンジンを実用化の目処がついた「ハ140」に換装した。さらに高々度性能を高めるため、 同時期にドイツからもたらされたDB605L用の2段過給器の資料を基に設計/製作にあたり、 技術的問題から変速段数こそオリジナル3速から2速に減ったものの 2段過給器の実用化に成功した。同時に後部胴体下面をふくらませ、 ここに吸気冷却機を装備したが、高熱に耐えうるタービンブレードの開発の困難さから、 後方冷却器とすると2段目のブレードがより高温にさらされるため、 効率の低下を承知で1段目と2段目の間に中間冷却器として装備した。 この中間冷却器の装備と重量増加により低下した安定性を補うため、 後部機体上面にも垂直安定版が追加されている。 最大の難関は武装であった。三式襲撃機の運用で、すでに37o砲の威力はわかっていたものの、 その弾道特性の悪さによる命中率の低さと発射弾数の少なさが問題ともなっていた。 満州飛行機では、それならばと発想を転換、20o砲を多数装備することで 大口径砲を上回る破壊力を得る方法を採用し、機首に6挺、主翼内に6挺の合計12挺を 装備、1分間の総発射弾数で10,200発という、現代の20oバルカン砲をも 上回る発射弾数を達成、これで、1秒の射撃で170発、わずか0.5秒でも85発もの銃弾を 敵機にたたき込める計算となった。 試作1号機は19年6月に完成、三式襲撃機に比べて装甲板を減らしたとはいえ、 エンジン重量の増加と吸気冷却器の装備で機体重量は増加した。しかし、 二段過給器の効果により高々度性能が飛躍的に向上、高度5000mでの最大速度は615q/h にとどまったものの、高度9000mで638q/hを出し要求値をクリアした。 また、元が襲撃機だけに、機体強度と運動性の点では申し分なかった。 全長:10.8m 全幅:11.9m 武装:前方固定 ホ5 20mm機関砲×12 爆弾 250s×2、または100s×2 エンジン:ハ140 液冷 倒立V型12気筒 1500馬力 最大速度:638Km/h(9,000m) 航続距離:標準1600q 最大2600q 作者からのコメント: え〜、胃袋3分の1でございます。今回の競争試作で一番問題だったのは、 やはり「昭和20年3月までに陸軍における審査を完了すること」の1文だったと思います。 そこで、私が以前製作した「三式襲撃機」を改造するというシナリオにして、 この期日に間に合うようにしました。 この機体、この「架空機の館」に最初に展示された機体ですので、やはり、 私にとっては愛着が深く、また、この館の開館のために急いででっち上げた割りには、 なかなかいいボディラインをしていると自分では思っています(笑)。 んなわけで、お色直しをして再度登場となったわけです。いかがでしょうか? |