SAAB ST-792 グスタフ2世



スウェーデンは中立国のため大戦の被害を出さず、 産業はヨーロッパの中でも高い生産システムを維持し、 そのため産業界はヨーロッパ復興に向け奮起し活力がありました。
そんな中、イギリスからシュナイダートロフィー復活のニュースが入りました。

このニュースにスウェーデンの航空産業の雄 サーブ社は参加を決定しました。
サーブはドイツやアメリカのエンジンのライセンス生産だけでなく、独自の機体設計も 手掛け、世界でもめずらしい推進式戦闘機など、その設計能力や製造は高いレベルあり、 サーブは独自に、このレーシング水上機の設計を開始しました。

機体の設計はサーブ社のオリジナルですが、エンジンはスウェーデン製のものはなく 戦時中からドイツのDB系エンジンのライセンス生産をしていたため、 DB605Aをベースにレースチューンを施したものを使用しました。

双発、単フロートでサーブの流麗なラインの機体に仕上がりました。
国内のマスコミもこの機体に注目し大きく取り上げられ、スウェーデン国内は盛り上がりました。

このときサーブ社は航空産業から、平和な時代に最も利益の上がる自動車産業へシフトを考えていました。
1946年から開発していた、SAAB-92プロトタイプを47年6月発表し、 注目されていたこの水上機を大々的に広告に使い、SAAB-92をヒットさせようとしました。

はたして、この水上機良い成績をあげることができたでしょうか?
SAAB-92プロトタイプとJ-21の並んだ写真はみなさんもよく御存じでしょう。
しかし、この水上機の広告はかなりのサーブマニアでなければ御存じないと思います。
いったいこの水上機はちゃんとレースをしたのでしょうか…。

SAAB ST-792 グスタフ2世
諸元
全幅   14.85m
全長    16.85m
全備重量 7,960kg
エンジン DB605A-Special 2400hp×2