ハワイ旅行記2

 社員のほとんどが海外旅行は初めてだったので、不慣れなためにい ろんなことがありました。この話も、その中のひとつです。
 これは社員旅行で「ハワイ」に行ったときのお話です。

 はじめての「ハワイ」に浮かれまくった我らが社員一同は、ほとん ど一日中外出して、ワイキキ・ビーチで遊んでみたり、ホノルル市内 を闊歩して見物したり、買い物したりしていました。それにあきてホ テルに戻ると、まずフロントへ行き部屋のカギをもらいます。その時 の会話は以下のようなものです。
 まず、私たちが「キー・プリーズ」と言います。するとフロントの 係の人(もちろん外人)が「ルーム・ナンバー?」と問い返してきま す。そこで部屋の番号を言ってカギをもらうわけです。
 そんなある日、「1602」号室の松たか子嬢(仮名)は「ルーム・ ナンバー?」の問いかけに「シックスティーン・ツー」と答えました。 ところが、フロント係の女性にはまったく通じないらしく「ホワット? シックスティーン?」と聞き返してきました。それもそのはずで英語 の場合「0(ゼロ)」を省略せずに発音せねばならず、この場合「シッ クスティーン・ゼロ・ツー」もしくは「シックスティーン・オー・ ツー」と言わなければいけません。松たか子嬢(仮名)は日本語の感覚 でそのまま英語にしてしまったのでした。
 松たか子嬢(仮名)は、こんな簡単な英語が通じないとは思っていな かったので、すっかりパニックに陥りただもう「シックスティーン・ ツー」を繰り返すばかりです。しかし、その言葉はフロント係の女性 を混乱させるばかりでした。
 そこへ内田有紀嬢(仮名)がやって来ました。内田有紀嬢(仮名)は、 そのフロント係の女性に「キー・プリーズ」と話しかけます。その声 にフロント係の女性は救われたような顔でそちらを向くと「ルーム・ ナンバー?」と問い返しました。そこで内田有紀嬢(仮名)はこう答え ました。
「イチ・ナナ・ニー・サン」
 するとフロント係の女性はカウンターテーブルの下から「1723」 と書かれたキーを取り出して渡してくれました。
 松たか子嬢(仮名)はあっけにとられ、キーをもらって去っていく内 田有紀嬢(仮名)の後ろ姿を、ただボーゼンと見送っていましたとさ!