【すすめの文献・資料】


		【軍用機の話題・おすすめの文献・資料】

 せっかく同好の士が集まる場所なのだから、お互いにおすすめの資料を教え合う
  コーナーみたいなものがあってもいいでしょう。まずは言い出しっぺの私から、
  気に入った書籍、コミック、ビデオ等を推薦したいと思います。
 今回推薦するのは、資料的な価値のあるものというより、読んだり見たりして
  面白いものです。

◆書籍
佐貫亦男『ヒコーキの心』   光人社NF文庫
    『続・ヒコーキの心』
    『続続・ヒコーキの心』
 ライトフライヤーからジェット旅客機まで、古今東西のさまざまな飛行機を題材に
  したエッセイ集。  筆者は97式戦闘機のプロペラを開発した技師なので、もちろん
  軍用機も多く取り上げられている。  難しい技術的な話はなく、ちょっとした
  エピソードや筆者の思い出などを交えつつ愛すべき「ヒコーキ」 たちについて語っている。
  読みやすく面白い文章で、添えられたイラストもいい味を出している。

坂井三郎『大空のサムライ かえらざる零戦隊』光人社NF文庫
 説明不要の撃墜王による著作で、自伝的な作品である。研究者や技術者の著作とは違った、
  戦場を飛んだパイロットならではの内容である。特に印象に残ったのは、「空戦は、
  いち早く敵を発見し、有利な態勢で攻撃を始めたものが制する」という記述である。
  空戦というと私のような素人は、飛行機の旋回性を活かし、さまざまな操縦技術を
  駆使する巴戦を想像してしまうが、現実はもっと厳しく しょっぱいもののようである。

中山雅洋『北欧空戦史』朝日ソノラマ・航空戦史シリーズ
 第2次大戦史でもあまり取り上げられることのない、「裏ヨーロッパ」北欧での空戦に
  ついての著作。  ソ連や北欧各国の空軍の黎明から、第2次大戦における各国の戦いまで、
  さまざまなエピソードを取り上げている。
  特に中心となるのは、世界中から寄せ集めた軍用機でソ連空軍に戦い抜いた、フィンランド
  空軍の歴史である。  大国の空軍史では決して味わうことのできない、悲喜こもごもの
  小国空軍の歴史が味わえる数少ない書物。

三野正洋『戦闘機対戦闘機』朝日ソノラマ・新戦史シリーズ
 第1次大戦から第2次大戦までの戦闘機について、概略的に著述した作品。第2次大戦以前の
  戦闘機の歴史について、  基礎知識が得られる。また、かなり大ざっぱながら、戦闘機の
  スペックから大まかな「性能」を導き出すための  計算式が紹介されている。

ジョン・キレン著/内藤一郎訳『ドイツ空軍、全機発進せよ!』ハヤカワ文庫
 ルフトヴァッフェについて書かれた作品の中では、かなり読みやすいものだと思う。
  第1次大戦後、1度は消滅したドイツ空軍の再生と活躍、そして滅亡の物語である。
  多くのファンの心を引きつけるだけあって、やはりルフトヴァッフェはさまざまな
  魅力に満ちている。しかしルャgヴァッフェものを読むたびに思うのだが……、
  やっぱりガーランドってかっこいい。

◆コミック
松本零士『ザ・コクピット(全5巻)』小学館
 いわゆる「戦争マンガ」の中では最高の作品だと思う。軍用機を中心に、戦車や歩兵に
  いたるまで、さまざまな題材を取り上げた短編集である。この作品の面白さは、戦闘機や
  歩兵銃といったハードウェアを題材にしつつ、実はそれに関わる人間が話の主役になって
  いる点にある。封iとして消耗されていく兵士たちの、人間としての誇り、意地、こだわり……。
  それこそがこの作品の魅力だと思う。 最近、文庫版が発売されて、お値段も手頃になりました。

◆ビデオ
『華麗なるヒコーキ野郎』
 ロバート・レッドフォード主演のハリウッド映画。第1次大戦後のアメリカを舞台にした
  曲芸飛行士たちの物語である。時代の逆風にさらされ、死と隣り合わせになりながらも、
  それでもヒコーキ野郎は大空を飛びつづける。熱く、せつない物語である。
 登場人物の中には、後にルフトヴァッフェの幹部になるウーデッド(としか思えん人物)
 もいる。その後のウーデッドについての知識があると、このヒコーキ野郎たちの物語が
 一層感動的になるはず。

『ザ・コクピット』
 前述のコミックのOAV化作品で、全3編。以前、TVで放映されたこともあった。
  ストーリーについては前述のとおりだし、映像作品としてもクオリティは高い方だと思う。
  ちなみにこの作品のテーマ曲は、なぜかカラオケ「ジョイサウンド」に収録されている
 (でもサントラCDが見つからん!)。


 このページを利用するみなさんも、何かおすすめの資料があったら教えてください。




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