PART15 双胴機編


双胴機といえば いうまでもなく左右2本の胴体をもち、主翼と尾翼でそれぞれ
結合された飛行機です。現在ではこの型式をあまりみかけませんが、黎明期から
第一次大戦にかけては多くが、エンジンを複葉中央においての推進プロペラ式であり
必然的に双胴型式を採っていました。

その後 牽引式時代になってもこの型式は、胴体を前半で切って尾部を別にする
ことにより、そこに推進式動力や大型銃座、あるいは双発機の場合では機首部に
重武装を設ける事が可能となり、その他にもパラシュート部隊員や貨物の投下、燃料槽
の胴内増設等の利点がありました。

まぁ この型式で有名なのがロッキード P-38 ライトニングではないでしょうか。
米国はこの型式を戦闘機に好んで採用しており、その他にも夜間戦闘機ノースロップ 
P-61 ブラックウィドーがありました。
一方ドイツでは、視界性の利点をいかした偵察機や輸送機として運用されましたが
どちらかといえば、米国と比較すると地味な存在であったようですね。

 フォッケウルフ Fw189 ウーフー  1941
全周視界をもつ3座の観測機で、中央に前後に大きな透明部をもつキャビンを配した
双胴型式を採用した革心的な機体であったが、軍当局の無理解により生産に移行
するのが大幅に遅れますが、結局864機が完成し多用途機として活躍しました。

  ブローム・ウント・フォス Bv138  1940
ハンブルグ航空機製造会社が1937年に開発した3発の飛行艇Ha138を、親会社の同社が
改良してBv138と改称したもので、牽引式のエンジンを高翼式の主翼の上に配置し、
その機体を大型化し、離着水性能の安定性を高めた双胴型式の哨戒艇です。
その信頼性と稼動率のよさで活躍した機体でした。

 ゴータ Go244  1942
ドイツの主力侵攻グライダーとして用いられた、双胴の大型グライダーがGo242で、胴体は
鋼管フレーム構造で羽布張り、主翼は木製と簡単な構造でしたが実用性は高かった。
フランス戦が終了後に、同国製のノーム・ローン14Mエンジン、一部はソ連のI-16戦闘機のM-25
エンジンを装着して動力化されたのがGo244でしたが、馬力不足でGo242のような活躍
はできませんでした。




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