PART6 先尾翼機編


尾翼が主翼よりも前にある機体を先尾翼機というが、牽引式の飛行機が一般的と
なってからは第二次世界大戦終了までに、この型式が成功した例はありません。

その最初のもので先尾翼機の代名詞ともなったエンテ機は、ヘリコプターを最初に成功
させたドイツのヘンリッヒ・フォッケが製作した フォッケウルフ  F19a エンテ(アヒル)の名前に由来し、
別名のカナードは、アヒルを意味するフランス語からきています。

完成は1930年と古く、「失速事故防止の旅客機」として開発されました。
スロッテッド・フラップをもつ昇降舵を機首に取付け、主翼を後部に配した構造です。
一応の成果をあげながらも実用の域に達せず、結局2機のみの完成にとどまる。

この型式の特徴は
1.尾翼自体が上向きの揚力を発生して主翼の揚力を助け、普通形式の飛行機より
 主翼面積が少なくてすむ。
2.縦安定がよく失速しにくい。
3.戦闘機の場合は機首に武装を集中できる。
4.機首を細くできるために視界がよくなる。
となっています。

そしてもうひとつの例が、ご存知!日本海軍の18試局地戦闘機 震電J7W1です。
知らない方は(イナイト思ウケド・・・)12番に記述があるので、参照くださいマセ。




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