日本海軍命名基準表



国産機が採用になった昭和初期から制式機は、陸軍は87式 海軍は89式以後から
制式採用時の紀元年号をつけ、陸軍は1式から海軍は2式から固有名称(一般通称)
を並用もしくは専用とした。

固有名称の場合、陸軍には一定の系列はなかったが、海軍には原則として下記に
従って命名しており、戦争の中期以降は計画機にもこれをつけた。
但し一部例外もあった。

 甲戦---------風--(烈風、強風)ーー---対戦闘機用戦闘機と水戦
 乙戦---------雷--(雷電、紫電)-----対爆撃機用戦闘機と局戦
 丙戦---------光--(月光、極光)-----夜間戦闘機
 偵察機-------雲--(紫雲、彩雲)
 攻撃機-------山--(深山、天山)
 爆撃機-------星--(銀河、彗星)
 哨戒機-------海--(東海、大洋)
 輸送機-------空--(晴空、蒼空)
 練習機-----草木--(紅葉、白菊)
 特攻機-------花--(桜花、橘花)

試作計画時の昭和年号をとった7試艦戦などの呼び方のほかに、次のような機種別
設計(製作)所別のアルファベットによる系列の符号を定め、これに計画番号を
組み合わせて使用した。
 
    <用途別機種>             <製作所名称>
  A---艦上戦闘機            A-----愛知航空機(愛知時計電機)
  B---艦上攻撃機            D-----ダグラス
  C---陸(艦)上偵察機          G-----日立航空機(東京瓦斯電機)
  D---艦上爆撃機            H-----広空廠
  E---水上偵察機            He----ハインケル
  F---水上観測機            K-----川西航空機
  G---陸上攻撃機            M-----三菱重工(三菱航空機)
  H---飛行艇              N-----中島飛行機
    J---局地戦闘機            P-----日本飛行機
  K---練習機              S-----佐世保(大村)空廠
  L---輸送機              Si----昭和飛行機
  M---特殊機(研究機)          V-----セバスキー
  N---水上戦闘機            W-----九州飛行機(渡辺鉄工所)
  P---陸上爆撃機            Y-----空技廠
  Q---哨戒機
  R---局地偵察機
  S---夜間戦闘機
  X---滑空機
  Z---成層圏機

ある機種を基として生まれた他機種の場合は、もとの系列による記号の最後に
新しい機種の記号を附した。




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