97 コブレンツにあるドイツ連邦軍の防衛技術コレクションに展示されているパンター戦車には、復元された赤外線照準器が取り付けられていますが、その赤外線ライトには比較的明るい青色のフィルター(レンズ)が付いています。私自身は赤外線ライトというと黒っぽいレンズがほのかに赤く点るというイメージを持っているのですが、上述の復元品の青色は正確な再現なのでしょうか。
THW

  1. どのようなフィルターを使っているか、そして照明にどんなものが使用されているかにもよるでしょう。

    SCHOTでしたらBG-3を筆頭とする古典型のUV透過フィルタは紫外を通し(370nmで約85%の分光透過率)、可視をほぼ(ここ重要)通さない代わりに、副透過帯であるNIR以降の波長を非常に良く通します(750nmで99%以上)。この手の色素ガラスフィルタ(ガラスに色素を練り込んだフィルタと暴力的に断言しますが)は俗に青紫ガラスフィルタと言われ、古典型と前述したとおりこの色素ガラスフィルタの成立は比較的古いです。

    そして次は照明ですが、良く美術館等に使用するハロゲン照明はコールドミラー及びコールドフィルタを使用した高輝度光源です。色温度としては一般的なもので約3400K乃至3500K程度。つまり、分光した場合においては相対分光強度として凡そ35%程度が500nm付近。つまり、青味がかなり多い光源です。

    以上、推測レベルではありますが、フィルターの特性と光源の特性により、より青味が多く見えた可能性が非常に高いと考えます。なお、光源に関してですがもし高圧水銀灯であった場合は青味が少ないためより見づらい可能性はあります。

    以上、参考までに。
    sorya

  2. おっと、訂正。
    ×:SCHOT
    ○:SCHOT"T"
    でした。
    sorya


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