156  先日読んだ小説に、主人公が第一次世界大戦に出征するくだりがありました。その後主人公は何度も戦闘を重ねるのですが、ある戦闘の中で懐中時計を取り出して時刻を確かめるのです。そして
「以前は腕時計を使っていたが、すぐ壊れてしまうので懐中時計に切り替えた」
と述懐するのですよ。
  実際そういうことが・・・・前線で戦う軍人たちが腕時計より懐中時計を好んだ、という史実があるのでしょうか?素人考えではむしろ腕時計のほうが壊れ難いように思いますが。
銀将

  1. 現在の腕時計と懐中時計の性能差で考えるとご質問者の方の意見が出るのも理解できますが、機械式の腕時計が、精度堅牢度共に懐中時計並になったのは、私見ではありますが1930年代後半です。
    腕時計の完成期を特定しなくとも1914年〜1918年では腕時計は完成過渡期です。
    従って、懐中時計より小さな腕時計に耐震、防水、精度等で懐中時計同等の物は出現しておりません。
    また、英語でポケットウオッチと言われる懐中時計の方が時計自体は保護されており、今日でも腕につけて振り回す腕時計の方が強度的にはよりハードな強度条件が求められます。
    以上が第一次世界大戦時に腕時計より懐中時計に信頼度を置いた理由であると推察致します。
    精度の問題だけであれば、第二次大戦時ですら、時計技術に優れたドイツや日本が航空用、砲兵用などで懐中時計や懐中時計を足に巻く様式を利用する状況でした。

    退役老少佐

  2. 一次大戦中の史実に関して知識が薄く直接の回答になっていませんが、昔の腕時計は壊れやすかったようです。よく動く位置にはめていて、ポケットなどに入れる懐中時計と違い露出しているとなると壊れる確率もあがるのでしょう。最近の腕時計はGショックが売りにしているようにちょっとやそっとでは壊れないようですが。

    余談ながら、腕時計を左手にはめるのは右利きの人が多いため、利き手と逆にはめておくことである程度保護しようという考えから来ているとか、どうとか。
    シートン

  3. ありがとうございます。昔の腕時計は信用できなかったんですね。
    銀将

  4. お世話になります。
    『敵の銃弾に撃たれたが、胸ポケットに懐中時計を入れていたので、それが弾を食い止めて、命が助かった』
    という噂話を聞いた母親が、懐中時計を持たせてきた、という話を、ある体験記で読んだ事があります。『OOよもやま話』的な題名の本であったはずです。
    懐中時計は弾除けの『お守り』として好まれたのでは無いでしょうか?
    高橋 広和(筆名前)


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