誰も書かなかった第二次大戦機

   ('98/2/10改訂)


   私、第二次大戦機が一番好きですが、実はモーターレースのF−1もメチャメチャ好き
    で、普通の自動車もかなり好きです。これらに共通なものはなにか?というと、これは、
    主に「空気(流体)力学」と「エンジン」ということになります。
   ところが、基本的に同じであるはずのこれらが、2つの分野でかなり用語に違いがあり
    ます。たとえば、自動車の世界では当たり前に使われる「SOHC」とか、「ドライサン
    プ」とかいう言葉を第二次大戦機の本で見かけたことがありませんし、第二次大戦機の世
    界では「流体接手」、「排気タービン」、「液冷エンジン」などの用語が、自動車の世界
    では、それぞれ「トルコン」、「ターボ」、「水冷エンジン」となったりします。
   これが、なぜかと聞かれても、「育ってきた文化の違いによる」としかいえません。
   でも、皆さん。これって判りにくくないですか?また、それぞれの文化に慣れてしまっ
    た人はこれを自然に受け止めてしまって、まったく疑問視していないように感じます。こ
    のことによって、実はそれぞれの分野でもっと注目しなければいけないこと、もっと違う
    角度から見ればよく見えて来ること、が見過ごされていると思います。

   そこで、このコーナーの目的です。このコーナーでは、今まで、何度も何度も色々な本
    に書かれてきた第二次大戦機に関することを、「ようするに、こういうことだよ」とか
    「いや、実はこの観点から見ればこうなんだよ」ということに重点を置いて述べていこう
    と考えています。これの元となるのは、私が25年間で読んできた数々の本と、そのなかで
    「何かヘンだなぁ・・・」と私自身が感じたりしたときに、色々な根拠に基づいて勝手に
    推測したものです。当然、かなりの部分で独断と偏見が入りますが、それに対して意見の
    ある方はどしどし言ってきてください。それにより、ここでの内容が補足され、このコー
    ナーの趣旨がよりいっそう完璧に近づいていくと思います。私は、少なくとも知識に関して
    は少しも意地っ張りではありませんので、皆さんのありがたいご意見は素直に聞き、訂正
    するべき個所は訂正するのが正しいと考えております。

   前置きが、長くなりました。内心、「いかん、こんなに前置きが長くては誰も読んでくれ
    んぞ!」と感じています。ヤバイかな?
   ところで、私の文章を読みやすくするために、ここで、独断によるある一定のルールを
    作ります。

    1.日本製のエンジンは、海軍と陸軍で呼称が違いますので、どちらか一方にしか採用
            されていないものを除き両方を常に表記するのを原則とします。(例:ハ45(誉))
    2.度量衡や距離の単位は、すべてメートル法で統一します。
    3.機関銃、機関砲のどちらで表記するかはいつもモメますが、ここでは、主たる銃弾
            に炸裂弾を使用しているものを「機関砲」、そうでないものを「機関銃」と呼称
            します。また、数量の単位も「機関砲」を「1門,2門」、「機関銃」を「1丁,
            2丁」と呼称します。(例:MG131機関砲1門、コルト・ブローニングM2
            機関銃2丁)
    4.カタログ値は私が諸説の中で一番信用できると判断したものを使用します。これに
            ついては、かなり異論が出そうですが、文章を簡略化するための措置です。

   お待たせいたしました、前置きは終了です。それでは、稚拙な文ですが読んで頂けれは
    光栄です。


その1  ハ45(誉)と四式戦闘機「疾風」

その2  「上昇時間」と「上昇率」

その3  軽戦至上主義

その4  日本戦闘機の運動性がいいって意味は?

その5  「零戦」と「隼」 その性能差の謎!?

その6  ラジエータの配置とその特性

その7  最大速度と高度と馬力

その8  同時代の機体は?[単座戦闘機編]

その9  同時代の機体は?[攻/爆撃機編]